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手強いイヤイヤ期、日々の疲れで限界の体……。子育てに悩む私を救ってくれた5冊【1〜3歳を育児中の方へ】

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子育てに悩む私を救ってくれた5冊【1〜3歳を育児中の方へ】

東大卒ママの会/小学館、青月社/斎藤充博
ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社
かこさとし/偕成社、大竹文雄/岩波書店

はじめまして、おたまと申します。

普段は2人の男の子を育てながらフルタイムで働いており、育児を通して考えたことなどをブログやTwitterで発信しています。

現在、うちの子は3歳2歳。もちろん楽しいこともたくさんありますが、息子たちのイヤイヤ期にともなう自己主張やこだわりに振り回されることも多く、仕事や家事に追われながらの育児は、それはもう、悩みが尽きません……。


「はい、歯磨きするよー」「しない!

「はい、保育園行くよー」「だっこじゃないといかない!

「はい、お風呂入るよー」「はいらない!

「はい、お風呂出るよー」「まだでない!

「はい、寝るよー」「ねむくない!


これが我が家の日常です。

もちろん0歳児のころもたくさん悩みはありましたが、子どもが「自分の意思」を表すようになる1歳ごろから悩みの“種類”が変わったように思います。

「親」も人間なので、育児は心身ともに疲れるし、孤独感や不安でいっぱいになることもあります。

「平日は仕事、週末は家事育児。私の疲労はいつ解消したら良いの?」「幼児教育にも興味はあるけれど、知育に手を出す余裕はない……」など、日夜いろんな悩みが浮かんできます。

こういった育児の悩みは今の時代、ついついネットで検索しがちですよね。もちろん、信頼できる発信元による良い情報に当たることができれば、スッと解決したりほっと安心したりすることもあります。しかし個人的には一生懸命ネット検索するよりも良い本を1冊読んだ方が解決することがあるな……と実感しています。

私はもともと読書が好きで、産後も育児の合間をぬって、育児書から新書までさまざまな本を読んでいます。育児に関する本だと(育児書ではないけれど、育児にも役立ちそうな知識を得られた本も含めて)年間50冊ほど目を通しています。

そこで今回は、私がこれまで育児をしてきた中で「この本のおかげで救われた」と思っている、育児の“あるある悩み”を解決してくれた5冊を紹介します。

【あるある悩み1】抱っこやかけっこなど、育児でどんどん蓄積する疲労感。体はもう限界!

「育児の疲れ」というと、メンタルの疲れをイメージしがちです。

しかし、日々重くなる子どもを抱っこしたり、公園でいつまでも遊び続ける子どもを見守って立ちっぱなしやかがみっぱなしの姿勢が続いたり、肉体的な疲労も蓄積していきます。

そんな時にサクッと読めて、効果抜群だったのがこの本です。

📕『子育てでカラダが限界なんですがどうすればいいですか?』

『子育てでカラダが限界なんですがどうすればいいですか?』(青月社/斎藤充博) 青月社/斎藤充博
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【オススメポイント】

・育児をしていると感じやすい肩こり、腰痛などの不調のボディケア方法を、指圧師がイラストを交えて分かりやすく解説

・「子どもと目を合わせるときは膝をつく」など、「疲れないために体をどう使うか」も教えてくれる

・子育て中の男女双方に向けた内容で、育児系の本でよくある「子育て担当=ママ」と決めつけたような言及がない

私は子育てするようになってから、肩と腰に慢性的な疲労感の蓄積を感じていました。

しかし本書で「ちょっとした体の使い方を変えるだけで負担は減らせるし、疲労はセルフケアで解消できる」と知り、実際に試してみたところ、私の場合はなかなか取れなかった肩と腰の疲労感がかなり軽減されました。

特に紹介したいのが54ページの「お風呂に入れるときは自分が先に入る」で、自分が先に浴槽に入ってから浴槽の外にいる子どもを抱き上げた方が、腰をかがめている時間が短く済むため体への負担が減るという方法。

1年以上実践していますが、本当に腰の負担が減っている実感があり、子どもと一緒にお風呂に入るたびに著者に感謝しています。

『子育てでカラダが限界なんですがどうすればいいですか?』(青月社/斎藤充博) 青月社/斎藤充博
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いろいろある子育ての“大変さ”の中で「育児は肉体的に疲れる」ことに着目し、肉体的負担を軽減するためのアドバイスをこんなにたくさん書いてくれた本に、私は初めて出会いました。素晴らしい本だと思います。オススメします。

【楽天ブックス】「子育てでカラダが限界なんですがどうすればいいですか?」

【あるある悩み2】育児に疲れてなんとなく孤独感。共感して、ほっとしたい

子どもが言うことを聞いてくれなくてイライラしてしまったり、自分が人の親としてちゃんと育児していけるのか不安に襲われたり、一人で子どもと向き合う時間に孤独感を感じたり。

つらいなあ、寂しいなあ。そんな気持ちになったとき、ぜひめくってみていただきたいのがこの本です。

📕『ヨチヨチ父 -とまどう日々-』

『ヨチヨチ父 -とまどう日々-』(ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社) ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社
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【オススメポイント】

・子育て世代から支持されているヨシタケシンスケさんのイラストエッセイで、さくっと読める

・ヨシタケさんの初めての育児経験を通して、さまざまな「子育てのあるある」がユーモラスに描かれている

・どれも共感できるものばかりで、くすっと笑えて息抜きになるとともに、いい意味で「育児に悩んでいるのは自分だけではないんだな」と安心感を得られる

出産&産後すぐのエピソードも含まれていますが、基本的には「普遍的な子育ての悩みあるある」が描かれていて、どの年代の子どもを育てている方でも共感できる内容がたくさんあります。

この本のいいところは、よくある「子育てが大変なのは今だけだよ」「後から振り返ればいい思い出だよ」という押し付けは一切せずに、「喉元過ぎる時って、熱いよねー!!」と共感してくれるところ。その共感が、育児の孤独から私を救ってくれました。そのままのあなたで良いんだよ、というメッセージを受け取ったように感じています。

例えば、寝かしつけって孤独ですよね。特に夜泣きをする子の場合、夫婦ふたりで起きていても仕方ないから、どちらかひとりが延々と抱っこしたりゆらゆらしたり。眠いし、疲れるし、なぜうちの子はこんなに泣くんだろうと不安になるし。

そんなとき、私は110ページの「ねむたいんだったらとっととねればいいのに」「世界中のパパとママの願いは、今日も届くことはありません」という言葉にちょっぴり救われました。私だけじゃないんだなあ。眠いんだったら寝ればいいのに。そうそう、私もそう思ってるよ…。

『ヨチヨチ父 -とまどう日々-』(ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社) ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社
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もしいま、最初に書いたようなつらさや孤独感を感じている方がいたら、ぜひ読んでみてほしい1冊です。

【楽天ブックス】「ヨチヨチ父 -とまどう日々-」

【あるある悩み3】子どもの教育、どうしよう。知育に興味はあるけど、時間がない!

0歳の頃は健康に生きていてくれるだけで充分、と思っていたのに、成長にともない「この子の個性を引き出してあげたいな」「自分で考えられる能力を身に付けさせてあげたいな」と「知育」が気になるようになりました。

でも“いつもの育児”に仕事に家事に毎日忙しいし、教室に通わせたりドリルをつきっきりで見てあげたり、特別なことをする余裕はない……。そんな、知育に興味はあるものの「何をすればよいか分からない」「時間もお金もかけられない」人にぴったりな本がこちらです。

📕『東大卒ママたちに教わる、「東大脳」を育てる3歳までの習慣』

『東大卒ママたちに教わる、「東大脳」を育てる3歳までの習慣』(東大卒ママの会/小学館) 東大卒ママの会/小学館
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【オススメポイント】

「日々の子どもへの語り掛けを少し工夫するだけ」で成長を後押しできる、具体的な方法が学べる

・それぞれの方法に適用年齢(0〜3歳)の目安が書かれており、実践しやすい

・ただの「個人の体験談」だけでなく、東大卒257人にアンケートを実施した結果が反映されている。参考文献もちゃんと載っている

本書で紹介されているものは、すぐに実践できる「ちょっとした工夫」が多いのが特徴。

例えば28ページの「散歩や食事の最中に、数の数え方を教えよう」では、子どもがお代わりをしようとしたら「あと何個欲しい?」と、具体的な数字を聞いてみることを提案しています。日常生活の中で親が意識的に1〜10の数を使うことで、子どもに自然と数の概念や言語を教えることができます。

『東大卒ママたちに教わる、「東大脳」を育てる3歳までの習慣』(東大卒ママの会/小学館) 東大卒ママの会/小学館
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私も3歳長男が「トマトおかわり!」と言ったら、「あと何個欲しい?」と聞くようにしています。長男は結構ちゃんと考えてから「えっとね、あと3個!」などと回答してくれます。

ちなみに、この本のタイトルはなかなか強烈ですよね。私も初めてタイトルを見たときは「うっ」と思いました。別に我が子を絶対に東大に入れたいわけではないし……と。

しかしまえがきに「偏差値よりも“人生で何を成し遂げたいか”“何に価値をおくか”を、主体的に考えられる人間になってほしい」と書かれている通り、決して学力や偏差値を重視し子どもに強要するような内容ではありません。

このタイトルで私と同じように「うっ」と思った方がいらしたら、そんなに抵抗を感じる内容ではないですよとお伝えしたいです。


【楽天ブックス】「東大卒ママたちに教わる、『東大脳』を育てる3歳までの習慣」

【あるある悩み4】おでかけが難しい世の中。「おうち時間」は刺激が足りないんじゃ……?

最近「アート教育」の重要性がいろんなところで言及されています。

せっかくなら美術館などに連れて行って、アートを身近に感じてみて欲しい! と思っても、新型コロナウイルス感染症の影響でなかなかおでかけがしづらい昨今。

そんな時にぜひ読んでほしいのが、絵本作家のかこさとしさんによる『うつくしい絵』です。家でゆっくりページをめくりながら世界の名画をじっくり鑑賞でき、美術館に行ったような体験が味わえます。

📕『うつくしい絵』

『うつくしい絵』(かこさとし/偕成社) かこさとし/偕成社
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【オススメポイント】

・『からすのパンやさん』シリーズなどで知られる絵本作家・かこさとしさんが、アートの楽しみ方を「絵の見方、描く心」という視点で説いている

・1974年刊と古い本ではあるが、普遍的な学びが詰まっており、色褪せない魅力がある

・小学校低学年からを対象にした「絵本」だが、モナ・リザなど世界の名画とその「見方」が優しい日本語で書かれており未就学児や大人でも楽しめる

人工知能(AI)などテクノロジーがもっと密接になるこれからの時代は、想像力や感性を育むことが大切とされており、文部科学省も高校の学習指導要領でアートを含む「STEAM教育(Science,Technology,Engineering,Art,Mathematics)」の推進を提言していたりします。

私も子どもの感性を伸ばしてあげたいな、という思いがあり、その手段の一つとして「できるだけアートに触れさせてあげたい」と考えています。

でも、決して押し付けになったり、ただ子どもにアートに触れさせて終わりなのではなく、大人も一緒に「会話」をしながら楽しむのが大事なんじゃないかなと思っています。

この本はそういった会話のきっかけになるような「なんでこの画家はこの絵を書いたのか」「どういう気持ちからこういった表現になっているのか」が、とっても優しい日本語で書かれているので、子どもはもちろん「アートの心得なんてないんだけど……」という大人も、子どもと一緒に絵を見る楽しさが学べます

我が家の3歳長男も、本書に掲載されている「ゲルニカ」(パブロ・ピカソ)を見ながら「この人はなんで泣いてるの?」と聞いてきてくれたり、「ひまわり」を見て「ゴッホだね!」と教えてくれたり、楽しんでいるようです。

ちなみに「アート教育、私も気になっていて」という方には、名画が3/4だけ描かれており、あとは子どもが完成させる塗り絵「ヨンブンノサン」もおすすめです。

【楽天ブックス】『うつくしい絵』

【あるある悩み5】子どもがいうことを聞いてくれない、イヤイヤがひどい

「歯磨きをしてくれない」「おむつを履いてくれない」「お風呂に入ってくれない、入ったら出てくれない」など、私が日頃から抱えていた「子どもの行動にまつわる悩み」の解決にかなり役立っているのがこの本です。

育児書ではなく新書ということで、とっつきにくいかもしれませんが、育児をされている方にはぜひぜひ読んでいただきたいです。

📕『行動経済学の使い方』

『行動経済学の使い方』(大竹文雄/岩波書店) 大竹文雄/岩波書店
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【オススメポイント】

・「人をどう動かすか」という視点で、よりよい意思決定と行動を引き出す知恵と工夫=ナッジの基本と応用が紹介されている

・ナッジは子どもへの呼びかけなど、育児にも応用できる点がある。その「ナッジ」をどう設計するかについて、基本的な情報がまとまっている

急に難しい用語が出てきた、と感じられるかもしれませんが、そもそも行動経済学とは「人間は必ずしも合理的な行動をとるわけではない」という考えのもと、「日常生活の経済行動に心理学を交えて分析する学問」のこと。

例えば「老後のために貯蓄しないといけないのに、給料を全て使い切ってしまう」「締め切りがあるのに先延ばししてしまう」などは、典型的な行動経済学的特性だといわれています。そして、その特性を用いて「選択の自由を確保しながら、金銭的なインセンティブを用いないで行動変容を引き起こすこと」をナッジといいます。

ナッジとは「軽く肘でつつく」「そっと後押しする」などの意味で、ちょっとしたきっかけで自発的に行動を変えてもらうことだと私は理解しています。

これを子育てに置き換えると、子どもの行動も、合理的でないことばかりだと思います。

歯磨きをしないと虫歯になってしまうし、おむつをはかないとお漏らしして衣服を汚してしまうし、お風呂に早く入らないと寝る時間が遅くなります。

でも「そうは分かっていても、できない」もしくは「分かっていない」んですよね。

じゃあどうするかというと、「きっかけ」を与えてあげたり「選択肢」を与えて(もしくは選択肢を変えて)あげる

本書を参考に我が家では「歯磨きして!」という代わりに「ブドウ味とミカン味(の歯磨き粉)、どっちがいい?」と聞くようになったら、「じゃあ今日はこっち!」と選んで歯磨きしてくれるようになりました。

歯磨きを「するかしないか」の選択肢から、「どの歯磨き粉を使うか」の選択肢に子どもの思考をずらす(選択肢を変えてあげる)ことで、子どもの行動が変わったのです。


同様に「おむつをはいて→おむつ、どっちの足からはく?」「早くお風呂からでて→(珪藻土のバスマットを用意して)足跡をつけて〜!」など、さまざまなナッジを取り入れ、実践しています。

ほかにも「子どもの目線の高さに本棚を設置し、特に読んでほしい絵本は背表紙ではなく表紙が見えるようにする」「食べてほしい野菜をなるべく子どもの近くに配膳する」といった、ちょっとした育児の工夫は親御さんの多くが無意識のうちに取り入れている「ナッジ」だと思います。

この本を読むことで、これらのナッジの基本と応用を分かりやすく学ぶことができるので、自分や家族の行動をより良いものに変容していく、強い味方になってくれると思います。

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私は普段、電子書籍もよく読みますが、今回紹介した本は全て紙の本で読みました。その理由は「親が本を読んでいる姿を子どもに見せたい」と思ったからです。日頃から、子どもの前で本を読むときには紙で読むようにしています。

また、「あの本にはなんて書いてあったっけ?」と思ったときに読み返しやすいのはやっぱり紙の本だなと思っています。いずれも悩んだときに何度でも開きたくなる本なので、個人的には育児にまつわる本は紙で読むのがおすすめです。

私もまだまだ2歳児と3歳児の育児に日々悩みながら生きているところですが、私を救ってくれた5冊が、どなたかのお役に立つと良いなと思っています。


著者:おたま

人見知りな3歳長男と、やんちゃな2歳次男の母です。仕事と育児と家事に追われる毎日。考えたことや読んだ本、オススメしたいことなどをTwitterとブログでだらだら書いてます。

ブログ:おたまの日記 Twitter:@otamashiratama

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