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ルービックキューブは解ける! 私の人生を変えた、奥深き立体パズルの世界

ルービックキューブを揃えるまでの時間を競うスピードキューブの元日本チャンピオン・さじーさんがルービックキューブの解き方と魅力を紹介します。実はパターンと順序を覚えておけば、立体パズルは誰でも揃えられるそう。3×3×3タイプだけでなく、4×4×4、メガミンクス、ピラミンクスなど立体パズルのバリエーションについても紹介します。

まずは、こちらの動画をご覧ください。

6面を揃える所要時間:8.4秒ーー。

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皆さん、「ルービックキューブ」は知っていますか?

恐らく一度は触ったことがある、少なくとも見たことがあるんじゃないかと思います。

ルービックキューブは解くのが難しい、というイメージがあるかもしれませんが、実は解き方やコツを覚えれば、6面を揃えることは案外簡単なのです。

所持しているキューブ(立体パズル)たち

所有しているキューブ(立体パズル)たち

私、さじーは中学3年生の頃にルービックキューブを本格的に始め、現在はルービックキューブの6面を揃えるまでの時間を競う「スピードキューブ*1という競技にハマり、かれこれ10年以上やっております。冒頭の動画は、大会での試技のひとコマです。

この記事では、そんな私のこれまでの経歴や体験を踏まえながら、ルービックキューブ(立体パズル)の面白さについてお話ししていこうと思います。

 

ルービックキューブの6面は揃えられる! まずは決まったパターンと手順を見ながら回してみよう

 
ちなみに、ルービックキューブというのはメガハウスの登録商標。他社などから出ているもの(主に競技用などに使われるもの)は競技用キューブ、立体パズルなどの名称で呼ばれています。この記事では、便宜上「ルービックキューブ」と表現させていただければと思います。


さて、ここからが本題。一般的には、「ルービックキューブは難しい」というイメージが先行してしまいがちですよね。

でも、実はルービックキューブの解き方には決まった「パターン」と「手順(回し方)」があって、出現した「パターン」に応じてそれに対応した「手順」を使っていけば、誰でも6面が揃えられるようになるのです。


もちろん中、上級者になるためにはどんどんパターンを覚えていくことになるのですが、「とにかく6面を揃えてみたい!」といった初心者の方であれば、まずは7つのステップに従って揃えていくとよいです。

詳細を説明すると長くなってしまうためここでは割愛しますが、私が運営しているルービックキューブ情報サイト「 - cubenavi キューブナビ」でも分かりやすく紹介しているので、まずは見ながらやってみるのがおすすめです。

cubenavi.com


私自身、ルービックキューブを始めた当時はがんばっても1面までしか揃えられませんでしたが、インターネットで解き方を調べ、手順通りに回して揃えられるように。初めて6面の色が揃ったときは、ものすごい感動を覚えました。「できない」から「できた」という状態になることがこんなにも楽しく面白いことなんだ、と。

そして、「解き方を見ながらしか揃えられない」ルービックキューブを、次は「何も見ないで6面揃えられるようにしたい」。とにかくパターンを覚えるため何度も繰り返し手順を回し、体に覚えこませていきました。

慣れてくると、あまり考えずに手を動かすことができるようになり、1週間ほどで、何も見ずに6面揃えられるようになりました。そのときの6面完成タイムはだいたい3分くらいだったと思います。

 

大会に出場している様子

 
初めは大変だと感じるかもしれませんが、法則を覚えていくうちに「この状態だったらこのパターンで解けそうだな」と判断できるようになります。自分に合った解き方も分かるようになり、揃えていくのがどんどん楽しくなります。


冒頭でお話した通り、ルービックキューブに魅せられた私はただ揃えるだけでは飽き足らず、スピードキューブの世界に魅せられ、どっぷりと浸かっています。

完成タイムを縮めるためには、使える手順数を増やして、より対応できるパターンを増やしていかなければなりません。ただ、練習量・努力量に比例してタイムが目に見えて短縮されていくので、モチベーションアップにもつながっていきます。

 

立方体だけじゃない? ルービックキューブのさまざまな種類たち

一般的なルービックキューブ

皆さんは、ルービックキューブのような立体パズルにいろいろな種類があるって知っていましたか? 誰もが知っているスタンダードなものといえば縦・横に3列に分割されていて1面が9マスの「3x3x3」のタイプだと思いますが、他にもさまざまな種類があるのです。

見た目は簡単そう? 「2x2x2」タイプ
2×2×2タイプ

3x3x3よりも分割が1つ少なく、縦横2列ずつのタイプ。見た目は簡単そうで「これならできるかも!」とよく言われますが、それでも一度ぐちゃぐちゃにすると300万通り以上の配置が存在するので再び完成させるのは至難の業。しかしこちらも、3x3x3の解き方を身に付けて応用すれば、揃えるのはそう難しくありません。ちなみに大会などにも出場するトップ選手は、このパズルを2秒未満で解きます。

キューブの存在感がすごい「4x4x4」「5x5x5」タイプ

4×4×4タイプ5×5×5 タイプ
(写真左)4×4×4タイプ、(写真右)5×5×5 タイプ
逆に、3x3x3よりも分割が多いものもあります。1列増えたものが4x4x4、さらにもう1列増えたものが5x5x5です。

もちろん色を崩した時の配置は桁違いに多くなりますが、それぞれ3x3x3から少し手順を増やすだけで6面揃えることが可能です。大変そう……! と思うかもしれませんが、実は、見た目ほどは難しくありません。

ザ・立体パズルな「ピラミンクス」(正四面体)「メガミンクス」(正十二面体)

ピラミンクスとメガミンクス

こんな種類のものもあります。正四面体の「ピラミンクス」、そして正十二面体の「メガミンクス」です。初めて見る方も多いのでは?

ピラミンクスは見た目通り比較的簡単なパズルで、このパズルは2×2×2よりも自力で完成できる人が多いと思います。メガミンクスは、3x3x3の知識を応用すれば解くことが可能です。

スピードキューブの大会種目としても使われている!

これらのパズルは3x3x3のキューブと同様、全てスピードキューブの公式大会種目として採用されています。普通のキューブのスピードはあまり速くなくても、ピラミンクスだと好成績が出せる、なんて選手も!(トップ選手は、ピラミンクスを3秒未満、メガミンクスを40秒未満で解いちゃいます)

近年競技で使うようなキューブの質もどんどん向上し、例えばパズルの中に磁石を搭載して回転を制御しやすくしたものなどもあります。こういった競技用キューブは、一般におもちゃ屋さんの店頭で売られているルービックキューブと異なり、お値段もそこそこします(中には1個5,000円を超えるものも)

スピードを出したい人は“ちょっといいキューブ”を使ってみるだけでも全然違います。玩具用としてのキューブしか触ったことのない方は、競技用キューブを回してみると、その回しやすさの違いに驚くと思います。

 

最初はただの趣味だったが、今ではもはや人生の一部


ルービックキューブを始めてから10年以上が経過した現在も、競技としてのスピードキューブを続けていて、大会にも毎年出場しています。

ルービックキューブを始めた当初は1分を切るなんて……と思っていましたが、高校2年生になった頃にはタイムは15秒程となり(その時の練習時間は1日2〜3時間ほどでした)、20歳ごろには、暇な時間さえあればとにかくキューブを回していたと思います。そして、2013年には日本大会で8秒台のタイムを出し優勝。悲願だった日本チャンピオンになることができました。その大会では4x4x4部門でも優勝し、2冠を達成しました。

公式大会などで知り合った国内のルービックキューブ愛好者たち(=キュービスト、キューバ―と呼ばれる)だけでなく、多くの外国人選手とも友達になりました。一つの趣味がきっかけで、日本全国、世界中に友人や知り合いがいるということは普通なかなかないことだと思いますし、素敵なことだと思います。

大会に出場しているときの様子

 
さらに「ルービックキューブの楽しさ・面白さをもっと多くの人に広めたい!」という思いから、ルービックキューブの早揃えを披露するパフォーマーとして、テレビ番組やCMなど各メディアに出演させていただいたり、普及活動としてキューブ教室(1面・6面完成講座)や、ビデオ通話を利用したルービックキューブのオンラインレッスンといった活動も行っています。詳しくは私のブログをぜひご覧いただければ幸いです。(お仕事のご依頼はいつでもお待ちしております!)

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始めた頃はまさか、ここまでルービックキューブが自分の中で大きな存在になっているなんて思いもしませんでした。ただの趣味に留まらず、趣味から特技へ、そして仕事へとつながっていきました。

一つのことを極めるということは楽しいことばかりではなく、時には苦しい、つらい、といったこともありました。ただ、それでもここまでやってこれたのはルービックキューブ仲間の存在、そしてやはり心のどこかで「ルービックキューブを回している時間が楽しい」という思いがあったからです。

キューブを回している時は、他のことは全て忘れてただそれだけに没頭できる感じがして、その感覚がとても好きだなと思っています。

この記事を通して、皆さんにルービックキューブの面白さや楽しさが少しでも伝わってほしいと願っています。昔できなかった方も、これからやってみようという方も、ぜひこれからチャレンジしてもらえればうれしく思います。お読みいただきありがとうございました!

著者:さじー

さじー

2005年からスピードキューブにのめり込み、2013年に日本チャンピオンまで上り詰めた。 競技用キューブ・立体パズル専門店"tribox"のレビュアーも務める。 フリーランスとして、ブロガー、ルービックキューブパフォーマー・インストラクター等多方面で活動中。
Blog:さじーぽーたる.com
揃え方解説サイト:- cubenavi キューブナビ
Twitter:さじー Yu SAJIMA (@S_ajima) | Twitter
Youtube:Yu Sajima - YouTube

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*1:スピードキュービングと呼ばれることもあります

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