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【自宅鮨】家でお鮨(すし)を楽しもう~まずはサーモンの握りから~

ワインと料理が好きなnanoha3さんが、意外と手軽に作れて楽しめる「自宅鮨(すし)」を紹介します。


はじめまして、ワインや料理が好きな id:nanoha3 です。
この数年、ワインを飲み始めてから、お酒に合わせて各種料理をするようになりました。

そうした料理の一つに「お鮨(すし)」があります。

「お鮨とワインを合わせたいな」と思い家で握り始めてみたら、想像していたよりも簡単で、ポイントさえ押さえればなかなか美味しいお鮨が握れるようになりました。

そうなると家族や友人と自宅で鮨パーティー、なんてことも。気の知れた人たちと美味しいお鮨とお酒を味わいながら過ごす時間は本当に幸せです。もちろん外に食べに行くのもいいですが、それとはまた違う魅力があります。また、外食時に比べると断然に安く済み、好きなネタをたくさん食べられるのもいいです。

こんなふうに意外と手軽に作れて楽しめる「自宅鮨」を、皆さんも始めてみませんか?

自宅鮨は難しくない ~入門・サーモンを握ろう~


お鮨はどうしても「外で食べるもの」「買ってくるもの」というイメージがあります。また、さまざまなメディアで握り方の極意が語られ、ネタの鮮度が褒められ、そしてお鮨屋さんでは職人がパパパッと握ってすごい感じに見えます。

ですが、怒られるかもしれませんが……家で楽しむ分には「シャリさえ整っていればそれほど難しくない」と、実際に握ってみて僕は感じました。必要な道具もそれほど多くはないので、そんなにハードルは高くないのではないでしょうか。

お鮨は外のもの、という既成概念さえ打ち払えば、案外簡単に自宅鮨はできます。もちろん最初の2~3回はうまくいかず海鮮丼になることが多いですが、裏を返せば数回の練習で実現できるものです。

それでは早速、自宅鮨のレシピを紹介していきます。使うネタは入門にお勧めの「サーモン」です。

ひと目で分かる簡単レシピ

まずは必要な材料と道具、そしてお鮨が完成するまでの大まかな流れです。

  • 用意する材料(1人前/400円くらい)
    • お米1合、サーモンのサク*1(120g)、グラニュー糖、寿司酢、醤油、ポン酢、マヨネーズ、アボガド(お好みで)
  • 用意する道具
    • 飯台(はんだい)もしくは広めの鍋、よく切れる包丁(柳刃(やなぎば)とシャープナーがあればなお良し)、刷毛、ネタを並べるお皿、醤油用の小さな深めの器、お鮨を並べるお皿、手酢用のミニボウル、キッチンペーパー
  • 作り方
    • サーモンのサクを買ってくる
    • シャリを炊く
    • サーモンを切り付ける
    • 握る
    • 美味しい!(完成)

以降では抑えておきたいポイントについて詳しく説明していきます。

1.どんなサーモンを買うか


そもそもなぜサーモンなのか。

それは、どこでも比較的安く売っていて、包丁で切りやすく、いろんな味付けを楽しみやすい上に握りやすいからです。

お鮨で使うサーモンはアトランティックサーモン「トラウトサーモン」で、アトランティックサーモンのほうが脂ののりが良くてお値段も高いです。ちなみに回転寿司屋さんで見かけるトロサーモンは、アトランティックサーモンのお腹部分を使っていることが多いようです。

種類はどちらでもいいですが、切りやすい「生 刺身用」の「サク」を買いましょう。特に脂がのっているお腹側がお勧めです。値段は100gあたり200~500円くらいで売っていると思います。仮に1人8カン食べるとして、1人あたり120g。それが人数分(120g×人数分のサク)あればOKです。

「鮨なのにサーモンかよ」と考える方は「本マグロの生の赤身」などがお勧めです。

2.そろえておきたい道具。刷毛は必ず買う


お鮨を握るときに必要な道具は主に3つあります。

1つ目はシャリを作るための「飯台」です。できれば飯台がいいですが、ない場合はお鍋等で代用します。
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2つ目はお刺身を切るための「柳刃」「シャープナー」です。サーモンくらいなら普通のよく切れる包丁でも大丈夫ですが、身が薄く切りにくい中級者向けの白身を切るようになったら、手入れが簡単な柳刃とシャープナーの購入がお勧めです。シャープナーによる簡易な研ぎでも、相当切れるので、柳刃を扱う際は十分に気を付けてください。
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3つ目は「刷毛」。これがかなり重要です。


握り慣れていないときは特にお鮨が崩れやすいので、箸で触る時間を最小限にするために、この刷毛を使って醤油を塗りましょう。

僕はポン酢をつけて食べることもあるので2本持っています。保水力が弱いシリコン製は一度に1カンほどしか塗れないため、お勧めしません。
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3.シャリ炊き

お鮨を作る上で一番重要なのが「シャリ炊き」です。

いいシャリさえ炊くことができれば、握るのも簡単で味も美味しくなります。一方シャリ炊きを失敗すると、ベタついたりパサついたりして握るのが難しく、食感もぐっしょりしたり芯が残ったりして美味しくなくなります。

美味しいシャリを炊くには、厳密にいうと使うお米に合わせて調整が必要ですが、以下の手順を踏めば失敗することはありません。

手順1:お米を軽くといだらザルにあげて15分ほど水を浸透させる
ザルにあげないと、余計な水分を吸ってしまいます。また水分の多い新米は使わないようにしましょう。

手順2:お米を釜に戻し、炊くための水を入れる
このときの水分量が非常に重要です。普段炊いている水分量の85%で炊いてください。例えば4合炊くときは、4合分の水分量でなく、4×0.85=3.4合分の水分量で炊いてください。

手順3:お米が炊き上がる
試食してみて、中心部にほんの僅かに芯を感じるか感じない程度がベストです。炊き上がってすぐにご飯をかき混ぜて、10分ほど蒸らします。

手順4:飯台をお湯で温めてご飯を移す
飯台に沸騰したお湯を注ぎ、飯台を温めます(ラーメンの器を温めるのと同じ話です)。


温まったらお湯を捨てて、軽く水を切って表面をキッチンペーパーで拭き、ご飯を入れます。一度に多くのシャリを作らないほうが楽なのと温度が下がらないので、ご飯の量は1~2合がお勧めです。

手順5:ご飯にグラニュー糖をかける
1合につき3gのグラニュー糖をシャリ全体にふぁさーっとかけます。美味しく仕上げるために、必ずかけましょう。

手順6:お酢をかける
しゃもじをクッションにして、しゃもじにお酢を流しながら全体に回しかけます。お酢の量は1合につき30~35ml程度です。

「手順7」の「かき混ぜ」の工程でほどよい硬さになるように、調整しながらかけましょう。なお、寿司酢が味の決め手になるので、予算が許すならば豪華に「すきばやし次郎のお酢」を使うことをお勧めします。1本300mlで9合分使えます。

手順7:お米の粒をつぶさないよう縦に切って混ぜる
お酢は底面に広がるので、時々、底からひっくり返して混ぜます。その際、チャーハンを作るときと同じように縦に切りながら混ぜます


ある程度混ざったら、手の甲にお米を取って、硬さと酸味を確認してください。ちょっと硬いけど芯は残っておらず、酸味が強すぎないレベルで酢が効いていれば完成です(シャリだけ食べても美味しいです)。この時点でシャリの温度は50度前後になっています。熱すぎないので握りやすく、食べるころにはもう少し温度が下がってちょうどいい具合に。美味しくいただけます。

手順8:軽く濡らしたキッチンペーパーなどで乾燥を防ぐ
表面が乾かないように、キッチンペーパーや布を軽く濡らして表面を覆います。


4.サーモンの切り付け

シャリを作る前の蒸らし時間に、サーモンの切り付けを進めておきます。

手順1:余分な水分を取る
冷蔵庫からサクを出し、キッチンペーパーで包んで余分な水分を吸います(1~2回包むといい感じになります)。


手順2:サクをまな板に配置する
手前が低くなるようにサクを置きます。


手順3:スジの向きと直角になるように切る
だいたい厚み3mm×長辺の幅が3cm程度の三角形になるようにサーモンを切ります。スジの向きに沿って切るのではなく、スジの向きとほぼ直角になるように包丁を入れることがポイントです。そうすることで食べやすくなります。


手順4:ネタが重ならないように並べてスタンバイ
切ったら、完全には重ならないようにネタをお皿の上に並べます。


切り終わってから約15分後に握り始められるとベストです。ネタが重ならないようにして一定時間おくことで、ネタの温度を均一に冷蔵庫温度から適温に戻します。


5.握る

握り方は数種類ありますが、一番メジャーな「小手(こて)返し」が形が整いやすくお勧めです。

シャリが手につかないように、最初に手酢を両手につけます。両手の平をお酢で洗うような感じで濡らします。以降、数カン握るごとに手をお酢で濡らしましょう。


1.左手の人差し指と親指でネタを挟む
2.右手に少量シャリを取り、軽く握る
3.シャリをネタにつけて、右手人差し指・中指で軽く押す


4.お鮨を指の付け根から指先にくるりと転がす
5.右手で指の付け根にお鮨を移動させる(左手のひらにシャリが当たるようになります)
6.右手人差し指・中指で軽く押す


7.右手でお鮨を持ち、180度回転して、また指の付け根に置く
8.右手人差し指・中指で軽く押す
9.右手でお皿に乗せる。バランスが悪かったら、親指と中指で両サイドを少し押して細くする ※サーモン撮影し忘れ!


最後にお好みで刷毛でポン酢を塗り……


完成です。

練習したてのころは1分ほどかかりますが、慣れると20秒程度で握れるようになります。握りやすいように、酢・シャリ・ネタ・皿をうまく配置しておくといいです。

またシャリの温度は45度くらいが美味しいので、温度を維持するために、飯台を乗せられる保温プレートを購入するのもいいと思います。シャリの量は自分が「このくらいかな?」と思う量の7割くらいだと綺麗な形に握れることが多いです(そうじゃないとネタからシャリがはみ出てしまいます 笑)。
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お好みに合わせて、マヨネーズを上からかけたり握る前にネタの裏側につけたり、もしくはアボガドをのせたり、バーナーで炙ったりしてみてください(個人的にわさびはつけなくてもいいのでは、と思っています)。1人8カンでもあっという間に完食です。

一番のお勧めは、ミツカンの「味ぽんMILD」を刷毛で塗る食べ方です。というか、この味ぽんが無茶苦茶美味しいです。


お鮨と一緒に お酒は日本酒やリースリングを


サーモンは脂が多いので、比較的しっかりした日本酒(純米酒など)を人肌くらいに、お燗(おかん)して合わせてみてはいかがでしょうか。ポン酢をつけて食べる場合は、ほのかに甘く、酸味もあるリースリングなんかがいいかもしれません。
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シャリとの相性が抜群にいいのが「大吟醸 特製ゴールド賀茂鶴」です。このお酒とシャリとガリだけで満足できるレベルの相性です。
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中級~上級向け・いろいろ握ってみよう

サーモンの握りができるようになれば、あとはネタに合わせて少しずつやり方を覚えることで、お鮨屋さんで出てくるようなお鮨が握れるようになります。

まずは真鯛、イカ、ハマチ、シマアジ、マグロなどがサクで売っているので、試してみてください。デパ地下の半額セールで大トロを買ってこれば、1カン100円で食べることもできます。


魚のさばき方を覚えていくと、鮮度の重要なアジ、イワシといった青魚や、車海老や筋子(イクラ)などを扱えるようになります。

ちなみに練習を重ねた結果わが家では……


金目鯛の昆布締め握り


ろく助塩」の白塩を最後にひと振り

平目の真砂和え握り


平目細切り+トビッコ+味ぽんMILD

白イカそうめん雲丹(うに)握り


白イカを極細のイカソウメンにして握り、雲丹をのせて味ぽんMILD

八丈島 島寿司


シマアジを醤油・みりん・日本酒を2:1:1のヅケタレで1時間漬ける。わさびの代わりにたっぷりの辛子を

白子 柚子シャリ


白子を湯通しして味ぽんMILDをかける。そこに柚子皮を下ろし混ぜたシャリを添える

脂のキメ細やかな生本マグロ中トロ


醤油の握りにピノ・ノワールを合わせて

と、今ではこのように種類がかなり増えてきました。この他にも、美味しいお鮨屋さんの写真や本を読んで、真似してみるのもいいですね。

自宅でお鮨を楽しむための参考書3選

1.すしの技術大全

シャリの炊き方、握り方、あらゆる魚のさばき方が載っている、リファレンスとなる本です。魚屋でふと珍しい魚を見かけても、この本さえあれば、さばき方が分かります。写真も多く、内容も丁寧です。高額な本ですが、これがあればどんな魚も買えるようになるため心強いです。
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2.市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク

僕が知る限り最も充実してカバー範囲が広い魚介図鑑です。同図鑑の最大の特徴は、美味しさが書かれていること(「非常に美味」以上はかなり美味しい)と、市場評価で価格帯が書かれていることにあります。ひと通り読んでおくだけで、いつの季節に何の魚を買うと美味しいかが分かるようになります。
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3.江戸前鮨 仕入覚え書き

東京・新橋のお鮨屋さんの大将が各地の漁港を訪ねて取材した記事が数多く収録されています。日常生活では不要ですが、いろいろなお鮨屋さんに行くのであれば下地として読んでおくと、よりお鮨を楽しむことができます。
江戸前鮨 仕入覚え書き


終わりに

自分が食べたいお鮨を、お店で食べるよりもお手頃価格で好きなだけ、好きなお酒を合わせて食べ、程よく酔ったらそのままオフトゥンするのはかなり幸せな気分になります。洗い物もあまり多く出ないので、翌日の気も楽です。ぜひ試してみてください。

なお、翌日の朝、顔を洗おうとすると手がお酢臭いことに気づきます(笑)

<おまけ:肉雲丹鮨>


自宅鮨のもう一つの楽しみ、肉雲丹鮨は僕のblogの方に記載しております。ご興味のある方はぜひ。

著者:nanoha3 (id:nanoha3)

nanoha3

ワイン、料理、自作PC、自転車、写真、ロリのヒモなど色々な沼に沈む日々を送っています。
ブログ:World Digger

*1:ブロック状態のもの

社会的責任[CSR]