ここ数年、全国的に盛り上がっている「パンブーム」。高級食パンやフルーツサンド、マリトッツォなど、多様なパンが次々と世の中を賑わせている中で、ひそかに注目を集めているのが特定のエリアだけで販売されている「ローカルパン(ご当地パン)」です。
そんなローカルパンブームの火付け役の1人ともいえるのが、ゴスペラーズの酒井雄二さん。

また“ローカルパンハンター”として、2010年ごろよりさまざまなご当地パンをSNSや各種メディアで紹介し続けている。
Twitter / Instagram
「ローカルパンハンター」を自称するほどローカルパンを愛する酒井さんは、コンサートツアーで全国をまわりながら各地のローカルパンを食べ歩き、InstagramやTwitterでの情報発信も熱心に行っています。
ローカルパン☆ハンター!
— 酒井雄二 Yuji Sakai (@uzysakai) May 31, 2015
一日の始まりは、濃いめに淹れた一杯のコーヒー……のパンだろうやはり!
月替わりで新作を提供し続けている工藤パンのイギリストースト。今日のこのコーヒーとピザの組合せ、まるでちょっとしたモーニングセットだな! pic.twitter.com/qUlzhQYpzw
酒井さんのSNSを見ていると、思わずローカルパンを目的に旅をしたくなってしまうほど、個性的で気になるものばかり。
とはいえ、コロナ禍の現在は現地に足を運ぶのはなかなか難しい……。そこで今回、酒井さんに「楽天市場で購入できる定番ローカルパン」とその魅力、出会いのきっかけなどを教えていただきました。
90分の取材予定が130分に伸びたほど熱量たっぷり語っていただいた酒井さんのローカルパン愛を、ぎゅぎゅっと凝縮してお届けします!
🥖 クリームボックス(福島)
🍞クリームサンド(宮城)
🥖頭脳パン(原料:石川)
🍞バラパン(島根)
🥖ぼうしパン(高知)
🍞ゼブラパン(沖縄)
🥖最後にマニアックなローカルパンも紹介!
※取材はオンラインで実施しました
パッケージに漂う“愛され続けてきた”迫力「ビタミンカステーラ」
(高橋製菓/北海道)
――ローカルパンハンターとして各種メディアでご活躍中の酒井さんですが、今回はこれまでに出会ったローカルパンの中から「間違いない定番のローカルパン 」をご紹介いただけますか。
……分かりました! おすすめのローカルパンはたくさんあるので迷うところですが、今回は楽天市場でも購入できる7つのパンをご紹介します。
まずは北海道から、高橋製菓の「ビタミンカステーラ」です!
戦後、人々の栄養不足を補うために生まれた商品で、ビタミンB1とB2が入っていることからこの名前になったそうです。食べる人の健康を気遣ってくれる、そういうところが最高にすばらしい……。
――「カステラ」だけど「パン」なんですね。
ええ。そこは判断が難しいところなんですが、個人的には地元のコンビニやスーパーなどのパンコーナーに置いてあり、そのエリアで製造されていれば「ローカルパン」だと定義しています。
ビタミンカステーラも、ゴスペラーズのツアーで北海道を訪れたときにセイコーマートで出会いました。裏面の製造元を確かめると北海道の会社で、これは見つけちゃったぞ、と。
地方のコンビニって品揃えが首都圏とぜんぜん違っていて、ローカルパンの宝庫なんです。他のメンバーがホタテやカニを食べている中、僕はコンビニに直行です!
――さすが“ハンター”……! 一言で味わいを表現するなら、どんなパンなのでしょう。
ドライなカステラ、です。長期保存できるよう水分を減らしているそうなので、非常にドライなんです。
なので、道民の皆さんは牛乳と一緒に召し上がることが多いようですが、僕は水分なしで“むっちゃり、むっちゃり”と食べます! 口の中の水分を持っていかれるなら、その分唾液を出せばいいんです。
――プレーンな状態を味わってこそ、だと。
買ってきた状態そのままこそが「ローカルパン本来の味わい」ですからね。
ただ、牛乳を合わせたり、リベイクしたりというのももちろんアリだと思いますよ。かつては“そのまま原理主義者”だったので、これでもずいぶん丸くなりました……。
――なるほど……。(パクッ)確かに普通のカステラ以上に口の中の水分が奪われていく……! でもほんのり甘くておいしい。パッケージも味わい深いですね。
そうなんです。昭和33年から愛され続けてきた、その歴史がつまっているデザインといえます。
今、新商品のパッケージをデザインしても、決してこうはならないでしょうね。時代の荒波をくぐり抜けた商品だけが持つ説得力、迫力をパッケージから感じるローカルパンです。
\「ビタミンカステーラ」をむっちゃり食べてみて!/
クリームの量に、きっと驚く「クリームボックス」
(郡山エリアのパン店で多数取り扱い/福島)
続いては福島県郡山市周辺で広く販売されている「クリームボックス」です。厚切りの食パンに、ミルク風味の白いクリームをもりっとのせてあります。
ツアーで郡山へ訪れたとき、SNSを通じてファンの方から「ぜひクリームボックスを食べてみてください」とおすすめいただいたのが出会いのきっかけでした。
名前に「パン」が入ってないし、そもそも「ボックス」って何……? すごくクリーム優位なネーミングだし、パンというよりも洋菓子に近いのかなと思いつつ、さらに情報を集めました。
すると、面白いことが分かったんです……!
――な、なんですか……?
クリームボックスは、特定のメーカーやパン店が販売している商品名ではなく、郡山市周辺のいろいろなお店が作っているローカルパンだったんです。
中でも有名なのが、「大友パン店」と「ベーカリー ロミオ」のクリームボックスだと聞いて、リハーサルの前にさっそく買いに行きました。
――フットワークが軽い!
食べてみてびっくりしたのが、クリームの量。もう「クリームを塗った」という言葉では追いつかないんですよ。「塗り込んでいる」と表現した方が正確。
切って断面を見ると、パンがクリームに押されて凹レンズみたいにへこんでいますからね。
あまりのクリームの多さに、かつてはもっとクリーム少なめで販売していて「クリームこれだけしか塗ってないの?」と言われて奮起した結果こんなことになったのでは……なんて想像も膨らみました。
――クリームの量ひとつでそこまで妄想が捗(はかど)るなんて……! でも、そんなにクリームが多いと、甘さを気にする方もいそうです。
ところが、これがちょうどいい甘さなんです。くどくなくて、どんどん食べられる。クリームが口に入ると、思わず「ありがとう」と言いたくなるほど幸せな気分になれます。
いろいろなメーカーやお店が独自のクリームボックスを販売しているので、いろいろなクリームボックスを食べ比べて、ぜひ自分の「推し」を見つけてほしいですね。
\楽天市場では食べやすい小ぶりサイズや、クリームだけの販売も!/
🍞 瓶詰め「クリーム」はこの記事でも紹介 🍞
▷ デイリーポータルZ 推す飯(楽天お取り寄せグルメ編)
コッペパン×クリームの“必然性”を感じられる「クリームサンド」
(気仙沼パン工房/宮城)

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東日本大震災の後、ゴスペラーズは被災地のライブハウスをまわるミニツアーを始めたのですが、そのときに出会ったのが気仙沼パン工房の「クリームサンド」です。
弾丸スケジュールなツアーだったので、ぜんぜんローカルパンを探しに行けなかったのですが、現地の方から差し入れでいただきました。
――パッケージが独特です。
いい雰囲気を醸し出してますよね。誤解を恐れず言うなら「インディー感」でしょうか。宮城出身ではない僕でも、何だか懐かしい気持ちになれるパンです。
コッペパンにチョコ、ピーナッツ、コーヒー、黒糖などさまざまな味わいのクリームを挟んでおり、パッケージだけでなく、味わいにも懐かしさを感じます。それぞれパッケージデザインが異なるので、並べるとカラフルで楽しいですよ。
――酒井さんが好きな味は?
僕の心に残っているのは「ピーナッツクリーム」。あと僕は愛知出身で「あんこ」に目がないので「あんクリーム」も好きです。
「ピーナッツクリームも、あんこも、コッペパンサンドとしてはよくある組み合わせじゃん」と思うかもしれませんが、気仙沼パン工房のクリームサンドはまず「パン」が違います。
見た目はつやつやしていなくて、マット感がある。でもふわふわで柔らかい。ずっと受け継がれてきた素朴な味わいに胸を打たれます。
そしてクリームがパンと一体化している。特に「あんクリーム」はボリューム感を出すため安易に「あんこ」が入れられたものではなく、味わいの必然性がある組み合わせなんです。
――本当だ、素朴な味わいのはずなのに、なんだかすごく印象に残る……! おいしい!!
左があんクリーム、右がピーナッツクリーム
実はこの「クリームサンド」、今回紹介した気仙沼パン工房と、もう一つフレッシュ製パンという会社でも販売しています。
もともとあったお店が倒産してしまい、いろいろあって現在は2つのメーカーで「クリームサンド」を継承しているんです。
どちらが“元祖”になるのか難しいところですが、僕個人は正解がなく、それぞれに魅力があると思っているので、ぜひ2つのクリームサンドを食べ比べてみてほしいですね。
\楽天市場で気仙沼パン工房の「クリームサンド」が買える!/
その変遷はまるでダーウィンの進化論「頭脳パン」
(原料:金沢製粉/石川)

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続いて紹介するのは「頭脳パン」です。僕が早稲田大学の学生だった頃、大学生協で見つけたのが最初の出会いですね。
パッケージに描かれている博士みたいなキャラクターに「何これ?」と。100円台で安いのにレーズンが入っていて、大きくて食べごたえもあって、一時期は毎日のように食べていました。
ネーミングから、食べると頭が良くなるイメージがあったんですよねえ……。僕のように“パン頼み”するような学生に向けてか、パッケージには「ちゃんと勉強もして成績を上げてね!」というようなメッセージが印刷されていたのを覚えています(笑)。
――そもそもなんで「頭脳パン」という名前なんでしょう。
実は頭脳パンというのは特定メーカーの商品ではなく、いくつかのメーカーで販売されています。
味はメーカーによってバラバラなのですが、共通しているのは原料に金沢製粉が製造している「ずのう粉」というビタミンB1入りの小麦粉を使用していること。かつて「小麦粉とビタミンB1が頭の働きを良くする」と提唱した学者さんがいらっしゃって、そこから生まれたとされています。
――原料が共通! そういうパターンもあるんですね。
僕が学生時代に食べていたのは埼玉にある伊藤製パンのものだったのですが、他にも石川や長野など、全国各地で今も製造されています。
楽天市場では、工藤パン(青森)の頭脳パンが買えるようですね。「イギリストースト」という超大人気のローカルパンも製造しているメーカーです。
工藤パンの頭脳パン。左がバター風味、右がチョコ味
――ネーミングのインパクトが先行しますが、バターが効いててすごくおいしい……! チョコもくどくなくて食べやすいです。
残念ながら頭脳パンの製造をやめてしまったメーカーもあるのですが、ある地域では淘汰され、ある地域では生き残り、現在の生態系につながっている様子は、まるでダーウィンの進化論のようです。
――生物学の講義を聞いているような気分になってきました。
将来ゴスペラーズを引退したら、ローカルパン研究家になってもっと深くローカルパンの生態を調査したいですね……。
――それはゴスペラーズを続けながら、何卒……!
\工藤パンの「頭脳パン」を食べてみよう!/
緻密な美しさにうっとり「バラパン」
(なんぽうパン/島根)

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こちらは花の「バラ」をモチーフにした、島根にあるなんぼうパンの「バラパン」です。
縦長の山型パンにクリームを塗って、それを一つ一つ手作業で巻いてバラの形にしています。僕は“分解癖”があるのですが、バラパンはその緻密な構造に感心したローカルパンです。
――ネーミングも形も優美ですね。ミルク風味のクリームがやさしくて、味わいも上品……。
コーヒークリームや抹茶クリーム、小倉あんを挟んだものなど、ラインアップも豊富なんです。
このバラパンを最初に見つけたのは、全国ツアー時に訪れた島根県内の空港の売店でした。これってすごいことだと思いませんか?
空港の売店ってスペースが限られていますし、ご当地の定番名産品が並んでいてちょっとやそっとでは食い込めないと思うんですよ。
ということは、バラパンって島根における“パンヒエラルキー”の頂点なんじゃないかと思ったんです。
これは……!と思い調べてみたところ、島根を含む山陰地方の一部には、法事のときにパンを配る風習があるそうです。それらは「法事パン」と呼ばれていて、このバラパンも定番のようで。
法事の引き出物といえば焼き菓子やおまんじゅう、乾物、お茶、タオルなんかが一般的ですよね。そのポジションにパンが入ってくるなんて……。よほどの“パンクレイジー”がいないと文化として根付くところまでいかないと思います。
――確かに……。
こんなふうにパンに紐付いた地元の文化や、根付いた経緯を妄想するのも僕のローカルパンの楽しみ方のひとつですね。
\「バラパン」の美しさ、感じてみませんか/
ふわふわとサクサク、両方楽しめる「ぼうしパン」
(県内のパン店で多数取り扱い/高知)

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次は高知の「ぼうしパン」です。今やすっかりブレイクして全国的にも有名になっているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
クリームボックス同様に、高知県内のさまざまなパン店でつくられていて、それぞれに独自性があります。
有名なのはリンベルというお店のもので、僕が最初に食べたのもリンベルの「ぼうしパン」でした。ツアーで高知を訪れた際に差し入れでいただいたんですが、それが人の頭のサイズにあわせた巨大なぼうしパンで……。

――デカッ!!!
これはリンベルさんのオリジナルみたいですね。
楽屋に入ったら、リアルな帽子くらいのサイズのパンが置いてあるんですよ? 何だこれ! と思って現地のスタッフさんに聞いたら「ぼうしパンです」と言われて「“帽子”って、実際にかぶるやつかよ!?」と(笑)。
地元の子供たちにはぜひ、将来の夢として「ぼうしパンをかぶる」と挙げるような、まっすぐな人間に育ってほしいですね……。
――ローカルパンをきっかけに、地元の子どもの未来まで考えるなんて……。ほんのり甘くて素朴な味わいで、食べ始めると止まらない魅力があります。
リンベルのぼうしパン。こちらは通常サイズ
ちょっと甘食に似ていますよね。ベースはコッペパン生地でふわふわ、餃子の羽のように広がっているぼうしの「ふち」部分はカステラ生地でサクサクしていて……。
ふちから食べるもよし、センターから食べるもよし。いろんなお店で販売されているので、ぜひお取り寄せや現地で食べ比べてみてほしいですね。
\ふるさと納税の返礼品に「ぼうしパン」はいかが?/
唯一無二の圧倒的なボリュームに衝撃を受けた「ゼブラパン」
(オキコパン/沖縄)

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最後は沖縄にあるオキコパンの「ゼブラパン」です。シート状の黒糖と粒入りのピーナッツクリームを交互に挟んだボリューム満点のパンで、断面がしましま模様なのでゼブラパンという名称になったそうです。
――1個あたり……730Kcal……!?!?!? どんな味なんだ……(パクッ)お、おいしい……!! パンはふわふわで、クリームは控えめで、見た目よりも食べやすい。
ふふふ。ゼブラパンは僕がローカルパンに衝撃を受け、強烈に惹かれるようになったきっかけでもあるんです。
その見た目のインパクトから、初めて見かけたときに「なんだ、この見たことのないパンは!?」と驚いたのですが、考えてみれば沖縄の方にとってはこれが日常なんです。
首都圏の目線で見ていたことを深く反省しましたね……。
――ローカルパンが物事の捉え方を省みるきっかけにまでなっているとは……。ゼブラパンとの出会いも、やはり地元のコンビニですか?
そうですね。コンビニチェーンの中でも沖縄は特にファミリーマートが強くて一番出店数が多いのですが、首都圏の店舗と比べるとパンのラインナップが他のエリア以上に違います。
大手メーカーのパンは少なくて、オキコパンのものや、「なかよしパン」が人気の「ぐしけんパン」といった地元メーカーのパンがずらっと並んでいて。
ローカルパンをハンティングしていて、東北など日本の北側に多いことに気づいたのですが、沖縄もそれに並ぶ黄金郷だと考えています。
本州や九州からパンを輸送するのもコストが掛かるでしょうし、おそらく地理的な要因で地元のパンがずっと継承されてきているのでは、と推察しています。
――知れば知るほど深い、ローカルパンの世界……。
\手に持った瞬間の圧倒感、ぜひ味わってください/
もっと紹介させて! ハンターが推すマニアックパン
――本日はローカルパンをたくさんご紹介いただき、ありがとうございました!
ちょっと待ってください!
――えっ!?
楽天市場さんでは購入できないのがとっっっっっっても申し訳ないのですが、どうしても紹介したいローカルパンがまだまだあるので、ぜひ少しだけでも追加で紹介させてください……!
――わ、わかりました。そういうことでしたらぜひ!
まず、千葉にある「館山中村屋」のクリームパンとあんぱんです。
中村屋といえば新宿中村屋が有名ですが、実は館山中村屋は新宿中村屋の流れをくむパン屋なんです。
ツアーで館山を訪れたときに教えていただいたのですが、これはおいしいなと。ストレートに感想を言うと「甘くていい香り」です。めちゃくちゃバカみたいな感想になってしまいました。
――ストレートな表現で、むしろダイレクトに伝わってきました。
次は大阪の「永月堂」のコーヒーランドです。
大人気ゆえに地元のサービスエリアでも販売されていて、SNSで情報をいただき購入しました。フィンガーロール(※編集部注:鹿児島の「イケダパン」が製造している菓子パン)のような形のフランスパンに、甘いコーヒークリームが塗ってあるんです。それが1袋に5つも入っていて……。
――(ローカルパンをローカルパンで例えてる……)
近頃はボリューム感のあるパンが目立つ中、コーヒーランドはいい意味で“軽さ”のあるパンで、気づいたら5つ全て食べきってしまうくらいおいしいです。
そして、愛媛の塩パン。
塩パンは数年前から全国的なブームになっていますが、発祥は愛媛県八幡浜市に本店がある「パン・メゾン」といわれています。
――塩パン、おいしいですよねえ……。
実はパン・メゾンは東京にも暖簾分けのお店があり、並んで買ったことがあります。
運良く焼き立てが買えて、流れ出すバターと、あとに残る香りの芳しさに「なんだこの幸せな感覚は!」と感動しました。最近は銀座店もオープンして、ありがたい限りですね……。
――今すぐ食べたくなってきました……!!
僕はパンって生鮮食品なんじゃないかと思うんです。焼き立てを食べてしまうと、もう戻れなくなってしまう。北海道で食べた新鮮なカニに価値観を変えられたように……。
――パンは生鮮食品。この取材中、ずっと名言が飛び出し続けています。
最後は愛知の「よいことパン」です。
先程もお話した通り僕は愛知出身なのですが、よいことパンは上京後にできたお店みたいで、最初はぜんぜん知らなくて。でも知人にいただいたことをきっかけに、すっかり気に入りました。食パンが定番で、あとは丸パンなんかもありますよ。
ローカルパン☆ハンターが名鉄名古屋駅でゲットしてきた、よいことパンの暗記な子サンド。あんサンドにきな粉が効能を抜きにしても普通にうれしい pic.twitter.com/aNvUXvKX4D
— 酒井雄二 Yuji Sakai (@uzysakai) January 17, 2017
「よいこと」とは、「よい粉と」「よい子と」「よいコト」という3つの意味が込められているそうでして、原材料や製法に非常にこだわっているそうです。
パンは炭水化物ってことで悪者にされがちですけど、人類がずっと食べてきた主食で、体が活動するための燃料だと思っているので、こういった健康に気遣ったパンが増えるのはうれしいですね。
\楽天市場でいろんなパンを探してみよう!/
👉 「あんパン」を詳しく見る
👉 「コーヒーパン」を詳しく見る
👉 「塩パン」を詳しく見る
👉 「食パン」を詳しく見る
――今度こそ、今日は熱いお話をありがとうございました。最後に改めて、酒井さんが考えるローカルパンの魅力ってなんでしょうか。
ローカルパンにはその地域ならではのドラマがあったり、地元の人の思い出や郷愁がつまっていたりします。僕のように旅でよそから来た人であっても、ローカルパンに触れ、食べることで、知らなかった驚きや感動を得られるのが楽しくて。
大手メーカーが地方に進出して、ローカルパンがなくなってしまうこともありますが、本当に地元に根づいたローカルパンって、地元の熱意から復活することも多い。ローカルパンは決してなくしてはいけない文化なんです。
僕もできれば、生きているうちにすべてのローカルパンを食べたいと思っています。でも、ローカルパンは全国に星の数ほどありますから、それは不可能なんですよ。
全てのパンの味は神のみぞ知る。そういったところもたまらないですね!
聞き手・文:山田井ユウキ
撮影(パン):関口佳代
information
LIVE DVD & Blu-ray「ゴスペラーズ坂ツアー2021 “アカペラ” #あなたの街にハーモニーを」発売中。2022年4月からは全国ツアー「ゴスペラーズ坂ツアー2022 “まだまだいくよ”」を開催。
オフィシャルサイト:Gostudio / GosTV
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ローカルな食べ物っておいしい!
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