それどこ

おでん観がひっくり返るほどに多種多様……いつものおでんに飽きたら「ご当地おでん」を食べてみよう

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ご当地おでん

ライターの小野洋平です。おでんが恋しい季節ですね。

僕自身はたまにコンビニおでんを買うくらいだったのですが、先日スーパーでたまたま見つけた「小田原おでん」を食べて以来、想像以上のおいしさにすっかりハマってしまいました。

「あじさつま」や「ゆずつみれ」といった聞き慣れない食材が使われていて、さまざまな味が凝縮されている! 上質な練り物の出汁が染みた大根や昆布も最高でした。

調べてみると、こうした「ご当地おでん」は全国各地にあるらしく、例えばホタテやしらこを使った「北海道おでん」。タコが入る大阪の「関東煮(かんとだき)」。ねぎ醤油だれをつけて食べる長野の「飯田おでん」……など、出てくる出てくる。具材や食べ方など、思った以上に地域差があり、俄然、ご当地おでんに興味が涌いてきました。

そこで、

  • ご当地おでんを食べるために出張もする料理研究家・渡辺あきこさんに「ご当地おでん」の特徴や魅力を聞き取り調査
  • 温めるだけのお手軽さで、ストックしておくのにも最高な「ご当地おでんのパック」を食べ比べ

をしてみました! その結果、まさに「沼」と呼ぶべき、おでんの奥深い世界にふれることになるのです……。

渡辺あきこさん お話を聞いた人:渡辺あきこ(わたなべ・あきこ)さん
料理研究家。東京都出身。専門は日本の家庭料理。
日本各地の郷土料理の研究をライフワークにして、料理教室や講演会などの合間をぬって各地に足を運ぶ。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」に出演。紀文食品の「日本のご当地おでん」の取材で全国各地のおでんを食べ歩いている。
🍢もくじ🍢

※取材は新型コロナウイルス感染対策を徹底した上で実施しました

高松、都城、秋田……出汁も具材もぜんぜん違う「ご当地おでん」の深い世界

渡辺あきこさん

── 今日はおでんについてたくさんお話を聞かせてください! さっそくですが、渡辺さんは「ご当地おでん」をどれくらい食べてきたんですか?

渡辺さん
30種類近く食べてきたかな。

スーパーで10年ほどお総菜の商品開発をしていたことがあって。手軽なつけ調味料を使えば、いつものおでんに変化をつけやすいと思ったんです。それで、しょうが味噌をつける「青森おでん」しょうが醤油で食べる「姫路おでん」などを調べていました。

自分で取材するようになったのは15年ほど前。「おでんと日本酒」というイベントで、おでんで特に有名な5カ所を調べ始めたのが最初ですね。

ただ、まだ全国には食べたことのないおでんがたくさんあるので、いまでもライフワークとしてリサーチを続けていますよ。

── 30種類食べてもまだあるんですか……! ぼくも先日、小田原おでんを食べて、変わった練り物と、その出汁が染みた大根に驚きました。やはり、地域によっていろんな特徴があるものなのでしょうか?

渡辺さん
地方出身の方に「地元のおでんの特徴はなに?」って聞いても、だいたい「特徴はない」って答えるの。でも、実際に現地へ足を運ぶと、具材をはじめ、出汁の取り方や火加減など、エリアによって全く違うことに驚きますね。

みなさん、地元で食べていたおでんが「普通のおでん」だと思っているから、わざわざ話題にしないんでしょうね。掘ってみると「ご当地おでん」は本当に面白い!

── ぼくが当たり前のように実家で食べていたおでんも「普通のおでん」ではないのかもしれないですね……。渡辺さんが取材を重ねたなかで、印象に残っている「ご当地おでん」を教えてください。

うどん屋さんにおでんコーナーがある「高松おでん」

渡辺さん
まずは香川県の「高松おでん」です。

高松ではうどん屋さんでおでんを提供しているのが衝撃で……。店内におでんのコーナーがあってね、大鍋の中に串に刺さったおでんがたっくさん入っているんですよ。

── うどん屋さんということは、うどんの出汁が効いているんですか?

渡辺さん
おでんの汁とうどんの汁はすごく似ていましたね。おでん用とうどん用で途中から変えるみたい。ベースはいりこ出汁でね。東京だとおでんの汁とそばの汁は全く違うものでしょう? 高松は同じなんだ~! ってびっくりしました。

しかも、からしの入った白味噌のようなものと、甘辛い赤味噌ベースの味噌だれの2種類をつけて食べるのも特徴的だと思います。

── おいしそう……。つけ調味料も地域によって違うんですね。

渡辺さん
東京だとからしが多いですけどね。
それと、高松おでんは「コンビニおでん」にいちばん近いかなって思ったの。コンビニのおでんは澄んだ汁にいろいろなものが入っているけど、実はこれと同じおでんは全国どこにもなくて、独自に発達したものなんですよ。

── えっ! コンビニおでんは、なんとなく「関西風」なのかと思っていました……。まさかどこのおでんでもなくて、しかも高松おでんに似ているとは。

渡辺さん
それから、同じ「おでん」って料理名なのに、食べるシチュエーションも違うんですよ。一般的には、特に東京の人からすると、夜にお酒と一緒に食べるイメージがあると思うんだけど、高松では昼間から食べられています。子どももおやつ感覚で食べていました。

── おやつにおでん! 生活に溶け込んでいるような感じがしますね。

豚ナンコツがないと成り立たない! 野菜たっぷり「都城おでん」

渡辺さん

鹿児島に隣接する宮崎県都城市の「都城おでん」も独特なんですよ。

具材は大豆もやし、棒天(棒状のさつま揚げ)、そして、なんといっても「豚ナンコツ」がおいしいです。醤油味で豚ナンコツの出汁が効いたコクのある汁でしたね。都城おでんは、豚ナンコツなしには成り立たないと思います。

── そこまで断言されると気になってしまいます。

渡辺さん
豚ナンコツっていうのは豚のあばら肉で、どこでも定番の大根や玉子より、圧倒的に人気の具材ですよ。

わたしも初めて食べてから豚ナンコツにハマってしまいました(笑)。試しに圧力鍋で煮てみたらすごくおいしい! 関東ではあまり売っていないけど、素晴らしい食材でびっくりしました。

「さつま揚げ」を詳しく見る

渡辺さん
大豆もやしのほかにも、春菊やキャベツをドバっと入れるのよね。たくさんの野菜とトロトロの豚ナンコツは、ぜひ一度食べてほしいですね。

── 豚ナンコツ、春菊、キャベツ……慣れ親しんだおでんとはかけ離れた具材たちで、どんな味なのか想像もつきません……でも食べてみたい! おでんってこんなに地域差があるんですね。いま、僕の中でおでんの概念がどんどん覆されています

汁は少なめ、限りなく煮物に近い「秋田おでん」

渡辺さん
覆しついでに(笑)、「秋田おでん」も挙げておきたいですね。秋田おでんってあまり聞かないでしょう。でもとても個性的です。

秋田の取材は1日で3軒回ったの。地元のスーパーでもおでんを買って徹底的に取材しました。

ここのおでんは限りなく煮物に近いんですよ。出汁には「煮干し」「昆布」「干ししいたけ」を使うことが多くて、甘めの味付けです。

具材は、こんにゃく、大根、玉子、ちくわなど東京とあまり変わりはないですが、しっかり煮ているのが秋田風ですね。汁は少なめです。ちなみに全国各地でも「汁が少ないおでん」は珍しくありません。あくまで主役は具材ですね。

「ちゃんと煮込んでいるおでんもおいしいな~」って思わせる味ね。「ニオサク」を使うところもあります。

── ニオサク??? 初めて聞く食材です。

渡辺さん
秋田で好まれている山菜のことね。丁寧に作るところでは入れているかな。

「ちくわぶ」「はんぺん」「すじ」は東京ならでは「東京おでん」

── 四国、九州、東北と紹介してもらいましたが、先ほども少し触れたように「東京おでん」というのもあるんでしょうか?

渡辺さん
はい。実は東京にも固有のおでん文化は残っているんですよ。浅草、銀座、日本橋のお店などを回って調べました。

── そうなんですね、確かに老舗の有名店は聞いたことがあります。東京おでんの特徴はどんなものなのでしょうか?

渡辺さん
濃口醤油とかつお節を効かせて、長く煮込んで、しっかり味が染み込んだおでんになります。汁は少なめ。

具材は、地方ほど種類が多くありませんが、「ちくわぶ」「はんぺん」「すじ(サメのすじや軟骨で作られる練り物)」は東京ならでは。地方にはないの。しっかりと汁を染み込ませて食べるのが特徴ですね。

シチュエーションとしては飲み屋さんとかで、お酒と一緒に食べられていることが多いかな。

渡辺あきこさん

地方のおでんを見て、東京のおでんの特徴が見えてくるところがありますね。

東京おでんには「茶飯(さくら飯)」というのもあって。お茶ではなく、醤油で炊いたご飯なんですが、おでんのつゆをかけると、お茶漬けみたいにさらさらと食べられておいしいの。

── おでんでお酒を飲んで、茶飯で〆るという感じですかね……いつかやりたい! お話を聞いていたら、ますます「ご当地おでん」のことを知りたくなってきました。

「ちくわぶ」を詳しく見る
「はんぺん」を詳しく見る

手軽に味の違いを楽しむ! パックの「ご当地おでん」4種類を食べ比べてみた

というわけで、手軽に食べられるパックの「ご当地おでん」を取り寄せて、渡辺さんに特徴を解説してもらいながら食べ比べてみることにしました。

【1】黒はんぺんの味わい深い汁、だし粉も楽しい「静岡おでん」

出汁の特徴:黒い汁、だし粉(いわしやかつおの粉と青のり)
代表的な具材:黒はんぺん、なると巻、牛すじ

渡辺さん
出汁を継ぎ足しながら毎日煮込んでいくのが静岡流です。父親が静岡出身なので、私も何度か食べたことがあります。

地元では駄菓子屋さんを兼務しているようなお店もあって、お鍋を持って買いに行く人もいるみたいですよ。

── 高松おでん同様、生活に密着していますね。こんなに黒いとしょっぱいのではないかと思ってしまうのですが……。

渡辺さん
長く煮込んでいるから黒くなっています。

醤油ベースなので、東京の方も食べ慣れた味かもしれませんね。
イワシやアジを骨ごとすり身にした「黒はんぺん」が入っていることで、より味わい深い汁になっていますよ。おでんは入っている練り製品の味が反映されるものだから。

「静岡おでん」
だし粉は欠かせない

── 本当だ。汁も練り物のうま味が感じられるし、黒はんぺんの独特の歯応えもいいですね。青のりが入っただし粉で味の変化をつけられるのも楽しい。だし粉をかけると一気に風味が出ておいしくなりますね!

「黒はんぺん」を詳しく見る
「なると巻」を詳しく見る

【2】八丁味噌の甘辛い汁が癖になってしまう「名古屋おでん」

出汁の特徴:八丁味噌
代表的な具材:角麩、焼き豆腐、豚もつ、里芋

渡辺さん
「名古屋おでん」は八丁味噌に砂糖、水でつくる甘辛い汁が特徴です。全国を見渡しても、こんなおでんは名古屋だけでしょうね。八丁味噌の独特の味わいと香りが癖になりますよ

名古屋にはお仕事で1年半ぐらい、月2回通っていた時期があって。味噌おでんも味噌煮込みうどんも何回も食べました。だから私はこの味が大好き!

── 茶色でビーフシチューみたいな見た目ですね。とてもおでんには見えない……。

「名古屋おでん」
見た目はビーフシチューのよう

渡辺さん
これも濃い色なんだけど、見た目ほどしょっぱくはなく、むしろ甘いんですよ。さらに、豚もつのコクも足されて、お酒にもごはんにもぴったりです。

名古屋おでんの特徴的な具材に、「角麩」があるんだけど、パックのおでんにこういう具材を加えれば、より本場の味に近くなると思いますよ。

これは本当、汁がおいしいから、食べると好きになっちゃう!

小野さん
「味噌おでん」と初対面、思わず笑みがこぼれる

── 甘い! 土手煮みたいな感じですね! 確かにこれ好きです。

渡辺さん
あと、このパックにも入っている「里芋」は、おでんでは全国的にメジャーな具材なんです。

── おでんに里芋……? 合いそうだけど、崩れないですか。

渡辺さん
じゃがいもよりも崩れにくくて、味が染みておいしいのよ。大きい芋の方がおでんに向いているわね。

古くから愛されてきた食材なので、ぜひ自宅でも試してみてください。

「角麩」を詳しく見る
「里芋」を詳しく見る

【3】汁を吸わせることで具材がおいしくなる「京都おでん」

出汁の特徴:昆布
代表的な具材:ひろうず、あんぺい、豆腐、京野菜

渡辺さん
「京都おでん」は、いちばん出汁が薄いかな。汁と一緒に食べるおでん。みんなが思う「関西風おでん」なんじゃない?

「京都おでん」
出汁文化が根付いている

── これは、かなりすっきりした味ですね。

渡辺さん
昆布出汁に薄口醤油を加えた、淡い色合いの汁が特徴です。また、出汁文化が根付く京都らしく、汁を吸わせることでよりおいしくなる具材が多いですね。

── ぜいたくで品のいいおでんという感じがします。この「ひろうず」「あんぺい」ってなんですか?

渡辺さん
ひろうず(ひりょうず、飛竜頭)は「がんもどき」のようなもの。あんぺいは「はんぺん」のようなものね。

ほかにも、京都のお店でおでんを食べると「湯葉」「聖護院大根」「海老芋」といった京都らしい具材と出会えます。

── 汁を吸い込んだ京野菜、おいしいでしょうね……。

「がんもどき」を詳しく見る

【4】牛すじで汁のコクが格段にアップ「博多おでん」

出汁の特徴:合わせ出汁に牛すじ
代表的な具材:牛すじ・餃子巻・ロールキャベツ・餅入り巾着

渡辺さん
福岡は博多で屋台を2軒、北九州市の小倉も回りました。

出汁自体に大きな特徴はありませんが、牛すじが入ることで汁のコクが格段にアップします

「博多おでん」
牛すじがポイント

── 甘辛がミックスされた感じですね。ひとつの具材で汁がこんなに変わるとは、牛すじおそるべし……。

渡辺さん
牛すじは西日本ではポピュラーな具材なんですよ。西日本の人は「牛すじ串」が入っていないと、おそらく物足りなく感じると思います。

さらに、魚のすり身で餃子を巻いた「餃子巻」「シュウマイ」「ウインナー巻き」など変わり種も多いですね。

小倉のおでんには「ロールキャベツ」が具材として入っているほか、「餅入り巾着」にもキャベツが入っています。おそらく、ロールキャベツで余ったキャベツを入れているのでしょう。

── ここでもキャベツが入ってきた。練り物も変わったものが多くて、味を想像するだけで楽しいです。

渡辺さん
それと、「天ぷら(てんぷら)」も入っていますよ。

── えっ? 天ぷら??

渡辺さん
九州や四国ではさつま揚げのことを「天ぷら」と呼ぶんです。今回のパックにも「天ぷら」が入っていますね。

── さつま揚げ(天ぷら)も当然うまいです……!

「牛すじ串 おでん」を詳しく見る
「餃子巻」を詳しく見る
「天ぷら」を詳しく見る

小野さん
「ご当地おでん」の沼に落ちていく筆者

いつものおでんが「ご当地おでん風」に! 味変する方法を教えてもらった

おでんに「その地域ならではの練り物」をプラスする

── どれもおいしかったです! 4つのパック全部に大根、こんにゃくが入っていましたが、同じ「おでん」という料理名のはずなのに全然違う味わいで。「出汁でこんなに味が変わるのか」と驚きました。

渡辺さん
出汁だけではなく、練り物から出たうま味こそ、各地域のおでんの特徴になるの。わたしは「練り製品が入っていないものはおでんじゃない」ぐらいに思っているのよね。

だから、いつものおでんの具材に、その地域ならではの練り物をプラスしてみると、それだけで、ご当地おでん風に早変わりしますよ。旅行や出張の際に買うのもいいし、インターネットでも手に入ります。

── 練り物だけで簡単に味が変わるならやってみたいです! 特におすすめの練り物はありますか?

渡辺さん
愛媛県宇和島市の「じゃこ天」です。そのまま焼いて食べてもおいしいのですが、小魚の集合体なので、ものすごく出汁が出るんですよ。

── じゃこ天以外にも、全国各地においしい練り物が存在していますもんね。いろいろ試してみたくなりました。

「牛すじ」「豚ナンコツ」「鶏の手羽先」を入れる

── 練り物以外の具材はどうでしょう?

渡辺さん
先ほどお話した「牛すじ」や「豚ナンコツ」を入れれば、いつもと違ったおでんが楽しめますよ

ほかにも、「鶏の手羽先」を入れる人もいるし。お肉が入っていればメインディッシュになるじゃない?

── 鶏を入れるとどんな味なんでしょうか? あっさり味?

渡辺さん
鶏の味とかつおの出汁がミックスするとすごくうま味が増しておいしいの。鍋用の「鶏団子」を入れてもいいかもしれない。汁にコクが出るし、食べてもおいしい。

春菊もおすすめ。西日本では入れるところが多くてびっくりしました。高松、松江、小倉、大阪……。どこでもメニューにあったなぁ。最後に汁で30秒〜1分くらい煮るだけでOKです。

── タコってどうですか? ぼくはタコが大好きで、コンビニおでんでもよく買うんです。

渡辺さん
タコは簡単じゃない? 買ってきて串に刺して、出汁に入れるだけ。一緒に牛すじ串を入れれば大阪風になるわね。グツグツ煮ると固くなるから、煮ていないときに汁につけておけば、タコの味が出汁に染みて、タコにも出汁が染みていっていいですよ。

「牛すじ串 おでん」を詳しく見る
「豚ナンコツ」を詳しく見る
「鶏団子」を詳しく見る

── おでんって、どんな具材を入れても、いろんな旨味が引き出されておいしくなりそう……ですよね?

渡辺さん
そんなことないのよ!!!
具材をなんでもかんでも好き勝手に入れたら、おいしくなりません

── ……失礼しました。

渡辺さん
やさしく諭す渡辺さん

渡辺さん
各地で「ご当地おでん」がいまも残り続けているのは、その食材と出汁のバランスがいいからです。その土地その土地で「整理されて残っているもの」なのね。

例えば、山菜のフキはおいしいですが、香りが強過ぎてほかの食材と喧嘩することもあります。おでんは「出汁を出す食材」と「出汁を吸う食材」に分類されるので、このバランスは大事ですよ。

── どれもおいしくて何でもいけると思ってしまいました……食材と出汁のバランス、気をつけます。

渡辺さん
以前「フルーツを使ったおでんはできませんか」って相談されたことがあって。そのときはさすがに「料理研究家生命が絶たれる~」と思って断りました(笑)。

「和からし」「柚子胡椒」……薬味をいっぱい用意する

── ちなみに、ちょっとした味変におすすめの薬味や調味料などはありますか?

渡辺さん
おでんの定番のといえばからしですが、それを「和からし」(一般的なからしより辛味が強い、粉の和からしはお湯や水で溶いて使う)に変えるだけでも全然違う味わいになります。

ほかにも、「柚子胡椒」「かんずり」「コチジャン」などの唐辛子はおでんとの相性が抜群です。現に、韓国にもおでんはありますから。

また、高松のように味噌をつけたりすると、ご当地気分が味わえると思います。

── 薬味は何をつけてもいいですか……?

渡辺さん
具材を何でも入れるのはだめだけど、薬味ならおでんを損なわないし、人に迷惑はかからないので(笑)。薬味をいっぱい用意しておくのはご当地気分を楽しむコツです。

和からし
和からしの粉末を練ってつけてみました。ツンとして辛い!

「和からし」を詳しく見る
「柚子胡椒」を詳しく見る
「かんずり」を詳しく見る
「コチジャン」を詳しく見る

おでんは「日本の文化」。行ったことのない地域のおでんを楽しんでほしい


渡辺さん
「ご当地おでん」はパーティーに向いていると思いますよ。

例えば、「高知風」と「名古屋風」の2種類のおでんを用意するだけで、食べたことある人も食べたことない人も盛り上がるじゃない?

── 楽しそうです! お客さんが名古屋の人だったら「角麩」を入れてみたり、参加者の出身地の練り物を取り寄せて入れてみたり。

渡辺さん
おでん種も最初は「好きなもの3つまで」って決めたら、いい大人でもみんな真剣に選ぶんですよ(笑)。

── 確かに……定番のおでん種にするか、変わった練り物にするか、コンビニでも悩みますね。「3つまでルール」使わせていただきます。
さて、今日は本当にご当地おでんの魅力をたっぷり教えていただいてありがとうございました! 最後に改めて、渡辺さんが思う「ご当地おでん」の魅力を教えてください。

渡辺さん
おでんは多くの人になじみ深い料理だと思いますが、実はすごくバリエーションがあることはあまり知られていないと思います。

出汁ひとつとっても、東京は「かつお節」、京都は「昆布」、四国は「いりこ」、大阪は「かつお節、昆布、鶏肉、牛すじ」。

具材も、その土地らしい食材が必ず入っています。地方に行くたびに、思いもよらない発見があるのは魅力的ですね。

さらに同じ地域でも、お店や家庭ごとに味付けや具の違いがあります。こんなに地域色が豊かで、懐が深い料理はなかなかないと思いますよ。日本の文化だと思う。

── さまざまな地域の「ご当地おでん」お取り寄せしたくなってきました。

渡辺さん
いま地方にある料理って、たくさんの人が好きだから生き残っていて、料理としての「勢い」があるのよ。

おでんって古臭いかなって思うかもしれないけど、若い人も大好き。お手頃で好きな具を選べる楽しさがある。

最近では、デパートやネットでも美味しい「ご当地おでん」が売られていますよね。広島でも「広島おでん」の隣に各地のおでんパックが置かれていました。

遠出が難しい時期こそ、行ったことのない地域のおでんを取り寄せて、楽しんでみてほしいですね。

\最後にCMです/
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撮影:小野奈那子

「ご当地◯◯」の深~~~い世界

著者:小野洋平(やじろべえ)

1991年生まれの埼玉育ち。編集プロダクション「やじろべえ」所属。服飾大学を出るも服が作れず、ライター・編集者を志す。最近は浅草地下街にハマっています。

Twitter:@onoberkon
やじろべえ:https://www.yajirobe.me/

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