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「初めての離乳食」に悩む方へ。できるだけ「気負わない」離乳食の進め方

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「初めての離乳食」に悩む人へ できるだけ「気負わない」離乳食の進め方

はじめまして、相川晴(HAL)と申します。もともと地方で医師をしておりましたが、現在は2児の妊娠・出産・育児を通して得た経験と知識を元に、ブログやTwitterで情報発信をしています。

中でもよく取り上げているのが「離乳食」について。難しい、面倒だ、分からないと感じることが多い離乳食の負担を少しでも減らすべくさまざまな情報発信をしており、今回も「できるだけ“気負わない”離乳食の進め方」についてお届けできればと思います。

§ § §

離乳食については、本でもWeb上でも情報がたくさん発信されていますが、残念ながら不確かな情報や古い内容のものも少なくないなと感じます。また、子どもの性質や環境といった個人差も大きく「プロ」のアドバイスであってもなかなか悩みを解決するに至らないことも。

そこで今回の記事を執筆するにあたり、事前にTwitterを通じて「初めての離乳食の悩み」についてアンケートを取りました

twitter.com

その回答数は、約400件。以下に少しだけ、回答をまとめたものを紹介します。

進め方、調理方法など、自分がやっていることが「正解」なのか分からない

ベビーフードを使うことに、手作りしなくてもいいのかという後ろめたさがある

本、Web、医師、保健師などにより指導が違い、どの情報を信じればいいのか分からない

食べてくれず、体重が増えない。栄養が足りているのか不安

子供の世話に手がかかり、泣いたり騒がれたりしながらの調理がつらい

アレルギーについて、どれだけ勉強しても不安がぬぐえない

どれも「分かる、不安ですよね……」と共感できるものばかりでした。

そして一つ一つの悩みに目を通す中で特に印象に残ったのは、悩みの内容以上に「初めてのことに日々戸惑いながら子どもと向き合い、悩みを解決できない自分」を責めてしまう親御さんの姿でした。

本記事では離乳食との基本的な向き合い方をまとめつつ、アンケートで可視化された「離乳食の悩み」を中心に取り上げ、その「気負い」をほぐすお手伝いができればと考えています。

みなさん日々の育児でお忙しいと思いますので、以下の目次を参考に、ご自身が今抱えている悩みに当てはまりそうなところだけ読んでくださいね。

【はじめに】「離乳食」とは

さて「離乳食」とはなんでしょうか。

「乳から離れる食事」と書くので、母乳やミルクをやめるための食事、というイメージをもたれる方もいらっしゃるかもしれません。でも、そうではないんです。

離乳食とは

■ 少しずつ「食べられるもの」を増やせばいい

例えば、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」(2019)には、こう記載されています。

離乳とは、成長に伴い、母乳又は育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程をいい、その時に与えられる食事を離乳食という。

つまりは「母乳やミルクでは足りない栄養を補う&固形の食事に慣らしていく食事」といったところでしょうか。また同ガイドには「離乳の完了は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態を意味するものではない」とも書かれています。

この考えは、WHOが提唱している「補完食<complementary foods(feeding)>」と同じなんです。

補完食とは母乳は減らさずに母乳だけでは足りない赤ちゃんの栄養を補う食事をスタートする概念のことで、日本式の離乳食とは進め方が少し異なります(もっと自由です)。

「離乳食を早く進めて、おっぱいをやめなきゃ……」と焦る必要は全然ないので、赤ちゃんが欲しがるままに母乳やミルクをあげながら、ちょっとずつ食べられるものを増やしていけばいいのです。

■ 「ゴール」を決めておけば、回り道しても大丈夫

「離乳食の本を読むと、最初は小さじ1杯の十倍がゆ(お米1に対して水10で作られたおかゆ)を裏ごししたもので、その次の日は小さじ2杯、次は野菜を柔らかく煮たものをつぶして裏ごししてとか、この時期になったら○mmに刻んでとか、細かく書かれていてものすごくめんどくさそう……」

と感じる方もいるでしょう。

しかし、厚労省のガイドにはそんな細かいことは書いていないんですよ。例えばおかゆは「十倍がゆ」の指定はなく「つぶしがゆ」としか書かれていません。

離乳食を始めるにあたり、いろんな本やWebサイトを参考にすると思いますが、書いてある内容はそれぞれ微妙に異なっていることがあります。何を基準に判断すればいいのか分からないという方は、「ゴール」を決めておくと悩みが少し減るんじゃないかと思っています。

私が考えるゴールは「家族で食卓を囲んで、家族みんなで同じものを楽しく食べる」です。過程はいろいろありますが、ゴールさえ見失わなければ、ちょっとくらい足踏みしたり回り道しても大丈夫。

そうそう、離乳食に関しての情報源はいろいろありますが「○○しないと××な子になる!」とか「○歳までの食事でその子の人生が決まる!」といった脅し文句がある情報には、あまり触れないことをおすすめします。そんな断言をできるような内容は大抵科学的ではなく偏った情報であることが多いですし、不安や焦りが生まれるだけでつらい思いをします。

よい情報であれば、脅したり怖がらせるといったことはありませんので、不安に感じない情報源を見つけてくださいね。

🌾 point 🌾
・離乳食は母乳やミルクでは足りない栄養を補う&固形の食事にならしていく食事
・母乳やミルクを焦ってやめる必要はない
・ゴールは「家族で食卓を囲んで、家族みんなで同じものを楽しく食べる」
・脅したり怖がらせたりする情報には気をつけて

【悩み1】いつから始めればいい?

離乳食を始める時期は「5〜6カ月ごろ」とされています。先ほど、離乳食は「母乳やミルクでは足りない栄養を補うもの」とお伝えしましたが、この「栄養が足りなくなってくる」のが、だいたい6カ月ごろなのです。そして、その頃になると赤ちゃんの体も成長して大体のものが消化でき、食べられるようになります。

■ 離乳食を始める目安

離乳食スタートは、赤ちゃんの様子を観察して、

● 首がしっかりすわっている
● 5秒以上座れる(支えられると座ることができる)
●スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少ない
● 食べ物に興味を示す

あたりを目安とします。全てが揃っている必要はありませんが、哺乳反射(母乳やミルクを飲むため、赤ちゃんが生まれながら持っている反射のこと)がまだ強く残っていると、スプーンを口に入れた時に赤ちゃんの意思とは関係なく反射で押し出してしまいます。

少しくらいであればよいのですが、毎回押し出すようであれば赤ちゃんもあげる側も疲れてしまいますので、少し間をあけてからスタートした方がスムーズに始められるでしょう。

■ 月齢ではなく「食べる様子」でステップ移行を判断

離乳食は「初期」「中期」「後期」「完了期」と4つのステップが設けられていますが、これは少しずつ段階を踏んで食べる練習をさせるため。本や資料で紹介されている量や時期は、あくまでも「目安」です。それより多くても少なくても、早くても遅くても構いません

なお、それぞれのステップは月齢で区切られることが多いですが、月齢よりも以下のように赤ちゃんが食べる様子で判断した方がスムーズに進められると思います。

離乳食初期
・舌を複雑に動かせられず、前後に動くだけ
・唇を閉じて取りこんだ食べ物を、舌で後ろに送り込み「ごっくん」と飲み込む
離乳食中期
・舌を上下に動かし、舌で押しつぶせるようになる
・唇を左右にきゅっと引き結ぶように閉じ「もぐもぐ」と動かす
・ただし噛んでいるわけではなく舌の動きでつぶしているだけなので、あまり硬いものは食べられない。目安は「豆腐くらいの硬さ」
離乳食後期
・舌では潰せないと判断したものを、歯茎ですりつぶせるようになる
・舌で片側の歯肉に食べ物を運び、下あごを動かして「かみかみ」できるようになる
・唇が左右対称ではなく片側に寄っている点が「もぐもぐ」とは異なる
・歯はまだ生え揃っていないため、まだあまり硬いものは食べられない。目安は「指でつぶせるバナナくらいの硬さ」
離乳食完了期
・1歳ごろになると舌が上手に動かせるようになり、奥歯も徐々に生えてくる
・ただし噛む力はあまり強くないため、大人と同じものを食べることはできない。目安は「歯茎でかめるやわらかい肉団子くらいの硬さ」
・中には手づかみで食べる子も

赤ちゃんの顔がみんな違うように、発達も食べ物の好みもみんな違います。中には硬いものをよく食べ、ドロドロしたものは吐き出してしまう子もいるでしょう。逆にペーストしか食べたくない、刻んだものは嫌いという子も。時期に囚われず、その子のペースに合わせてあげたらいいんですよ。

🥬 point 🥬
・離乳食を始める目安は栄養が不足してくる5〜6カ月ごろ。子供の様子を判断材料にし、哺乳反射が強ければ少し間を空ける
・初期、中期、後期、完了期と4つのステップに分かれるが、月齢よりも「食べる様子」で移行を判断
・発達も食べ物の好みもみんな違うので、焦らず子供のペースに合わせてみて

【悩み2】何をどれくらいあげればいい?

では具体的に、どんなものをどのくらいあげたらいいんでしょうか。

基本的には大人と一緒で、主食(炭水化物)、主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン・ミネラルなど)があればOKです。

1食で全て揃える必要はなく、1日の中でバランスが取れればOK。さらに言うなら、1日くらい栄養が偏っても大丈夫、1週間でバランスが取れればOK、くらいの気持ちでいてください。

■ 主な栄養素と食材

🍚主食……炭水化物
体を動かすエネルギーになります。米、小麦などで作られたもので、おかゆ、うどん、パンあたりが離乳食ではメジャー。いも類やとうもろこしなどを主食として食べる国も
🥩主菜……タンパク質
体を作る大切な栄養素で肉、魚、豆、卵など。豆はそのままでは喉につまるので、豆腐など大豆を加工した食品を活用してみて。赤身の肉や魚は吸収しやすい鉄(ヘム鉄)なども多く含むので早めに取り入れてほしい食材
🥦副菜……ビタミンやミネラルなど
いわゆる「野菜のおかず」。色の濃いもの、薄いもの、いろいろあるが、家でよく使う野菜や旬のものなど、手に入りやすい野菜で十分。離乳食の本に書いてあるからといって、無理に旬以外の野菜を用意しなくてもOK

分かりやすく「主食、主菜、副菜」と書きましたが、3品用意しろという意味ではありません。バランスがとれていれば1品でも、もちろん分けても構いません

この「バランス」がよく分からないという方は、先ほども紹介した厚労省のガイドに書かれている目安量を参照に「大体そのあたりを目指して、時期に合わせて少しずつ増量していく」とやりやすいと思います。しかし、前述したようにあくまで「目安」と考えてくださいね。

■ 「鉄」は大事。だけど「意識」するだけで100点

先ほどから紹介している厚労省のガイドは2019年に改定され、鉄に関しての記述に変更がありました。以前(2007年)は「生後9カ月以降は、鉄が不足しやすい」と書かれていたのですが、今回のガイドラインでは以下のように記載されています。

母乳育児の場合、生後6か月の時点で、ヘモグロビン濃度が低く、鉄欠乏を生じやすいとの報告がある。また、ビタミンD欠乏の指摘もあることから、母乳育児を行っている場合は、適切な時期に離乳を開始し、鉄やビタミンDの供給源となる食品を積極的に摂取するなど、進行を踏まえてそれらの食品を意識的に取り入れることが重要である

こういった流れもあり「離乳食における鉄分摂取」を気にする方が増えている印象です。厚労省のガイドの通り、私も母乳育児の赤ちゃんには早いうちから意識的に「鉄」を摂取してほしいなあと思っています。

ちなみに粉ミルクの中には鉄が多く含まれていますので、ミルク育児の赤ちゃんはあまり鉄欠乏を心配しなくても大丈夫。

ただ、離乳食を進めていくとミルクの量も自然に減りますし、ミルクに含まれているのと同じだけ鉄を多く含む食材を食べさせてほしいのは、母乳育児の赤ちゃんと同じです。

少し長くなりますが、鉄は離乳食においても大事な栄養素ですので、しっかり紹介したいと思います。

人体における鉄の役割

鉄が足りない=貧血というイメージを持たれている方が多いかと思いますが、鉄は酸素を運ぶヘモグロビンの元になるだけではなく、細胞でのエネルギー生産やDNAの複製・修復に関わるなど、人体の成長や生命を維持するために不可欠な金属。乳幼児期の鉄欠乏(=体の中に鉄が足りない状態)が神経運動発達系に悪影響を与える可能性があるという報告もあります。

できれば、鉄が欠乏する前に鉄を多く含む食品を食べさせてほしいです。

「離乳食」に使える鉄を含む食品

吸収がよいのは「ヘム鉄」という種類で、赤身のお肉や魚、レバーなどに多く含まれます

ちなみに小松菜やほうれん草、大豆などに含まれる「非ヘム鉄」は吸収があまりよくありませんが、肉や魚、ビタミンCと一緒に食べると吸収効率がよくなります

鉄を強化したベビーフード、赤ちゃん用のおやつ、ふりかけといった以下のような市販品を活用するのもおすすめ。

<和光堂グローバルシリーズ>

対象は7カ月ごろからですが、1食あたりに含まれる鉄は1.5mg(商品によっては1.7mg)と多く含まれています。この時期にあげられる国産メーカーのベビーフードで、鉄を強化しているものは少ないので貴重。

和光堂グローバル|和光堂 粉ミルク、ベビーフード

<野菜ハイハイン>

こちらもそのまま食べられるのは7カ月ごろからですが、つぶしたり、ふやかしてせんべい汁のようにしたりすれば初期からでも食べられます。アレルギー特定原材料等27品目不使用でアレルギーがある子でも食べられますし、1個包装2枚あたりに対し鉄0.7 mgと、結構な量が含まれています。価格が安いのもポイント。

ハイハインスペシャルサイト | 亀田製菓株式会社

また、鉄だけでなくビタミンDや亜鉛など、赤ちゃんに不足しがちな栄養素が含まれている粉ミルクは、食材としても活用できます。

補完食の考え方が浸透している国では鉄を強化したベビーフードやシリアルなどが売られており、入手しやすいのであればそれも一つの手段ですが、海外製品はトラブルがあった時に対応が大変かと思いますので、そのあたりが心配な方は無理に使わなくてよいのではと私は思います(ちなみに私は使わなかったです)。

日本のメーカーも、初期から鉄を強化したベビーフードをもう少し出してくれたらうれしいんですけれどねえ。

大人用のサプリや食品には注意

大人用のサプリや食品など「使っていいか判断できないもの」は使わない方がよいと考えています。赤ちゃんに必要な鉄の量と大人に必要な鉄の量は違いますし、サプリには鉄以外の成分も含まれていることが多いからです。

もし大人用のサプリや鉄強化食品を使いたい場合は、信頼できるメーカーの商品であること、離乳食にも使える旨が書かれていることなどを確認・参考にしてみてください。

まずは「意識」することが大事

意識して鉄を摂ろうとしても赤ちゃんが食べない、というのはよくあることです。私個人としては「意識してくれたらそれで十分」で、鉄を多く含む食品をなんとなく知っている、それを食べさせようとしている、その時点で100点です。

意識していれば食卓に鉄の多い食材がのぼることも自然に多くなりますし、鉄を多く含む食品が「食べられていない」ことも認識できます。

その上で、これはあまりに鉄が足りないと思い悩む場合は、かかりつけの小児科にご相談ください。必要があれば検査をしたり、鉄剤(シロップがあります)の処方を受けることもできます。悩み過ぎずに、相談してください。1人で抱え込まないでね。

■ ベビーフードでも手作りでも

うちの娘は2人ともなかなか食べない子だったので、時間を掛けて作った料理を捨てる悲しさよりも、開けただけのものを捨てる方がまだ心が楽(懐は痛みますが)といった理由から、ベビーフードをよく活用していました。

<ベビーフードのメリット>
● 衛生的
● 調理しなくてよい(もしくは簡便に済む)
●食べ物の硬さや粘り気などが配慮されている
● 添加物等自主規格を設けて配慮されている など

……など、利点を挙げればキリがないですが、欠点もあります。

<ベビーフードのデメリット>
● 試したことがない食材が入っている
● 単一の食材でできたものが少ないのでアレンジしにくい
● 量の調節がしにくい
● ちょうどいい硬さのものがない
● 食物アレルギーがあると使えるものが限られる
● 作るより高価 など

時々、手作りとベビーフードはどちらが良いかといった論争を見かけるのですが、手作りしたければ手作りでいいし、ベビーフードを使いたければベビーフードを使えばいいんじゃない? というのが個人的な意見です。利点と欠点、使う理由と使わない理由は人それぞれ。何より手作りでもベビーフードでも、食べさせる時に手間がかかるのは同じです。

手作りでもベビーフードでも、何を食べさせようかな、何が好きかな、こんなものは食べられるかな……と考えるのは同じで、そこの愛情に違いなんてあるはずありません。後ろめたさを感じる必要は全くないと思いますよ。

🐟 point 🐟
・離乳食は大人と同じく「炭水化物」「タンパク質」「ビタミン・ミネラルなど」が摂れればよい。1食くらい栄養が偏っても「1日」「1週間」単位でバランスが取れていればOK
・摂取量はあくまで目安。心配し過ぎないで
・鉄は離乳食初期から摂取できればなおよしだが「意識していて食べさせようとしている」だけでも100点
・ベビーフードも手作りもそれぞれにメリット・デメリットがある。良し悪しではなく自分と子どもにとってより良い方を選んで

【悩み3】どうやって作ればいい?

事前のアンケートでは、約6割の方が「離乳食の準備が面倒くさい」と回答していました。どういった点が面倒くさいと感じるのか、多かった回答を元に、私なりの解決策を考えてみました。

■ 献立を考えるのが面倒くさい&ワンパターン化する

離乳食がある程度進んでくると、1日3回の離乳食を考えるのが苦痛になってきます。しかし、ある程度バランスが取れており、毎日3食365日同じメニューでなければ、ワンパターンでも問題ありません。

ちなみに私は「適当に作って、適当な料理名をつけたらいいじゃない」方法で乗り越えていました。例えば……

(1)炭水化物を決める……我が家の選択肢は米(おかゆ)かうどんかオートミール。今回は米にしよう
(2)タンパク質を決める……冷凍ストックしているタラを使おう
(3)ビタミン・ミネラルを決める……刻んだ野菜を柔らかく煮て冷凍したストックがあるのでそれで
(4)味付けを決める……和風だし、トマトソース、ホワイトソース、中華(ごま油+鶏ガラスープ)、コンソメくらいの用意があればOK

これらを組み合わせて「タラ+野菜+和風だし+片栗粉」にすれば「鱈の野菜あんかけ」と「おかゆ」に。「米+タラ+野菜+トマトソース+粉チーズ」にすれば「タラのトマトリゾット」に。適当に組み合わせればそれっぽいメニューになるので、料理名は後からつければOK。

■ どれくらい味付けをするか

前項で味付けに触れましたが、離乳食では基本的に塩を加えなくていいと考えられています。母乳やミルク、食材に含まれている塩分で1日に生きていくのに必要な量を十分補えるからです。むしろ過剰な塩分は腎機能が十分でない赤ちゃんの負担になるので、薄味が基本です。

薄味の基準が分からない場合は、一度ベビーフードを味見して「ベビーフードの味程度、もしくはそれ以下の薄味」を目安にすると分かりやすいと思います。ちなみに、日本人の食事摂取基準(食塩相当量)では、6〜11カ月は1日1.5g(目安量)、1〜2歳は3.0g未満(目標量)となります。参考にどうぞ。

「できる限り薄味」を心がければ調味料も使ってよいですが、赤ちゃんが食べられれば、素材そのままでも問題ないですよ。

■ 赤ちゃんがぐずるので調理時間がとれない

私は毎回の調理が大変だったので、週末など自分以外の人に赤ちゃんの面倒を見てもらえる時に、食材をまとめて調理し、小分けにしてフリージングしていました。野菜なら柔らかく煮てハンドブレンダーでつぶす、もしくは刻んで冷凍するだけ。

和風だしやトマトソース、ホワイトソースなども冷凍しておくと便利です。

食べさせる時は、先ほど紹介したように適当に組み合わせて、レンジで温めて混ぜるだけ。必要に応じてとろみをつければ完成です。主食であるおかゆは冷凍に向いた食材なので、1回分ごとにわけて冷凍しておくと本当に楽ですよ。もちろん「楽」の基準は人それぞれなので、楽そうだなと思ったらお試しください。

■ 調理自体が面倒くさい

初期にあげる「つぶしがゆ」をはじめ、離乳食はなめらかにつぶしたり、裏ごししたり、長時間コトコト鍋で煮たり、食べやすい大きさに刻んだり……と食材と時期に合わせた細かな下準備が必要になります。

やってられるかー!

と、長女の離乳食の初日で音をあげた私。ベビーフードも活用しましたが、そこそこ手作りもした私が、独断と偏見で便利だった調理器具をおすすめしてみます。

炊飯器
<用途>
・野菜や肉を煮込んで柔らかくする
<メリット>
・火を使わない
・スイッチを押すだけでトロトロ、ホロホロになる
<デメリット>
・水が多いと吹き出る
・使用中はご飯が炊けない
・機種によっては調理ができないものもある(説明書を要確認)
ホットクック
<用途>
・野菜や肉を煮込んで柔らかくする
・ゆで卵を作る
<メリット>
・火を使わない
・炊飯器と併用できる
・茹で時間を任意で設定できる
<デメリット>
・高価

炊飯器もホットクックなどの自動調理器も、火を見張らなくていいというのが最大のおすすめポイント。赤ちゃんが泣く度に火を止めたり、タイマーかけるとその音で泣いたり……などの悩みから解消されます。火の心配がないって本当に楽です。

ハンドブレンダー、フードプロセッサー
<用途>
・初期〜中期の食材のつぶし・裏ごし
<メリット>
・硬い食材もすぐにトロトロになる
<デメリット>
・少量だとつぶしにくい
・音がうるさい

高い機種だと機能も多いですが、離乳食作りだけであれば「つぶす」機能がある安価なものでOK。あとは普段の料理に使いたい機能があるかどうかを考えて選んでみてください。

離乳食用はさみ
<用途>
・離乳食の取り分け(後述)
<メリット>
・まな板がいらない
・食卓で切りながら取り分けができる
・外出時にも使える
<デメリット>
・プラスチック製のものは安全な一方で、切れ味が悪く使いづらい

ステンレス製の小さな離乳食用はさみが一本あると便利です。肉でも野菜でもパンでもうどんでもなんでも切れます。

ここまで「私が便利だと感じた調理器具」を紹介しましたが、人によってなにが「面倒」と感じるかは違うと思います。私は都度調理するのが苦痛だったので、週末まとめて調理&フリージングが楽だったのですが、少量だから家族の食事と一緒に作る方が楽と感じる人も、ストックを用意するまとまった時間がない方もいるでしょう。

いろいろな本やWebサイトで紹介されている調理器具も、自分のスタイルに本当に合うのかどうか、見極めてから買うことをおすすめします。最初はとりあえず家にある炊飯器と鍋、すり鉢、茶こしかザル(裏ごし器の代用)があればなんとかなりますし、実際に困ってから準備しても間に合いますよ。

ちなみに、私は結局「離乳食調理セット」の類は使わないまま2人の離乳食を終了しました。

■ 「取り分け」は必要?

離乳食用はさみのくだりでも言及しましたが、離乳食本などでは主に離乳食後期〜完了期になると、大人の食事から子供の分を取り分けて用意することを勧められます。本によっては初期から勧めているものもありますが、柔らかく煮たり裏ごししたりといった特別な対応が多い時期にやるのはかえって手間になります。

個人的には楽になるのは完了期あたりくらいからと思います。逆に最後まで「離乳食は大人の食事とは別」として作っても構いません。が、どこかで家族で同じ食事を食べる時がくるので、移行期間と思い取り分けやすいメニューからトライしてみてはいかがでしょうか。

おすすめはスープ(汁物)です。適当に野菜を刻んで煮込み、野菜と煮汁を先に取り分けてから、大人の分だけコンソメなどで味付けをします。味付けを先にした場合は、お湯や出汁で薄めてもOK。

スープとしてそのまま食べさせてもいいですし、野菜だけ取り分けておかゆと混ぜたり、とろみをつけてあんかけにしたり、おやきにしたり、卵とじにしたり。拍子切りの野菜なら手づかみで食べさせるのもありです。

🍞 point 🍞
・ある程度バランスが取れており、3食365日同じメニューでなければ、献立がワンパターンでも問題なし
・離乳食は「薄味」が基本。特に「塩」は不要
・調理が手間な場合は便利な調理器具の導入を検討してみて。ただし、人によって「楽」「便利」と感じるポイントは異なるので、まずは自分のスタイルに合っているか確認を
・取り分けがしやすいのは「完了期」ごろ。試しやすいのは「スープ」

【悩み4】食べてくれない、食べ過ぎる

「食べてくれない」と「食べ過ぎる」は全く逆の悩みですが、元は同じで「目安の量を外れていいのかどうか」「それで赤ちゃんが元気に育つのかどうか」ということだと思います。

そもそも、赤ちゃんが食べる量には、かなりの個人差があります。ガイドや本に書かれている「適正量」はあくまでも「目安」です。目の前の赤ちゃんが脱水もなく、元気に笑顔で過ごしているなら、さしあたって大丈夫です。

■ 「食べない」には理由があることも

「食べる」「食べない」は個人差が大きいですが、一方で理由があることもあります。例えば、赤ちゃんの「食べる能力」にあった食べ物が提供されていない時。極端な例ですが、離乳食初期の赤ちゃんに焼肉定食をそのままあげても当然食べられませんよね。月齢だけを目安に中期、後期とステップを進めていくと、赤ちゃんの食べる能力が追いつかないことがあります

食べる様子を見て、難しそうなら段階を戻してみるのも一つの方法です。

「離乳食」を食べない・食べ過ぎる悩み

また、赤ちゃんの好みの問題で食べていないこともあります。大人がポタージュを飲むように、完了期に野菜ペーストをあげても構わないんですよ。気にせず、食べるものを与えるようにしてくださいね。

■ 打ち明けづらい「食べ過ぎる」悩み

今回の事前アンケートでは、少なくない量の「食べ過ぎる」悩みが集まりました。「贅沢な悩みと言われそうで言えなくて……」と悩む方が多いように感じましたが、食べ過ぎる悩みも立派な悩みですよ。心配になりますよね。

よく食べるお子さんだと「適正量を食べさせてもまだ欲しがって……」と悩んでしまいますが、よく食べるということは基本的にそれだけ体が必要としていると思ってください。

■ 気になる場合は体重測定を

なお「食べない」も「食べ過ぎる」も、短期的に大丈夫であっても、長期的に大丈夫かは「様子を見る」必要があります。

家にある体重計で構わないので時々体重を測り(まず大人が抱っこして一緒に図り、そこから大人の体重を引く)、母子手帳の乳児身体発育曲線(成長曲線)のグラフに書き込んでみてください。

カーブに沿っていれば概ね問題ありません。線が急激に曲がったり、横ばいや下向きになってカーブから外れていったり、体重以外に発達などで気になる症状がある場合、なにか病気が隠れていることもありますので一度かかりつけの小児科で相談してみるといいでしょう。もちろん、なにもないこともありますよ。

周囲に相談するといろいろな「食べない・食べる理由とその対処法」を指導してもらえますが、限られた情報からのアドバイスになりますので、必ずしもその指導が正しいわけではありません。指導が正しくても、実践できるかどうかもまた別問題です。

ただ、1人で考えて煮詰まるのではなく、相談する方法があることは知っていてください。自治体の保健所が離乳食相談を行なっていると思いますので、「自治体名 離乳食相談」などで検索してみてください。ない場合は、自治体の育児相談窓口に問い合わせてみてくださいね。

■ 食べさせるときの悩み

「食べる」「食べない」以外の「食べさせるとき」の悩みも取り上げたいと思います。

「手づかみ食べ」は必要?

離乳食後期のころになると「手づかみ食べ」を始めるよう勧められますが、もちろん必須というわけではありません。

ただ、赤ちゃんは全身でいろんなことを学びます。目の前にあるものをつかんで、それがどんな感触で、どんな温度で、口に入れたらどんな食感なのかを確認します。

また、目の前のものを距離を判断して手を伸ばし、つかんで口に運ぶという動作は実はかなり難しい動作なのです(協調運動といいます)。こういったことを実践し、成功、失敗を繰り返して学んでいくのです。

日々の遊びの中でもいろいろなことを学べますが、なかなか「口に入れていいもの」「食べていいもの」で遊ぶ機会は限られるのではないでしょうか。むしろ小さいものを口に運ぼうとして、誤嚥(ごえん)したら危ない! と慌てて取り上げる機会の方が多いように思います。食事は、赤ちゃんがいろいろ学ぶための「絶好のチャンス」なんです。

そういう意味では、手づかみ食べはやっぱりおすすめです。

しかし、汚れます……。どう頑張っても汚れます……。私も長女の時、本当につらかったのを覚えています。「汚れない」対策は不可能なので、「汚れる」ことを前提に対策することをおすすめします。

● 汚れると困るものは近くに置かない
● 床にレジャーシートを敷く
●汚れていい椅子で食べさせる
● 食事用の服を準備する など

「つかみ食べをさせた後はシャワーで遊ぼう」くらいの気構えでいた方がかえって楽かなと思います。

もちろん、手づかみに積極的な子もいれば、消極的な子もいます。無理強いをする必要はありません。例えば、赤ちゃんせんべいを持たせて食べるか試してみてもいいかもしれませんし、スプーンやフォークが気になる子はそちらを持たせてもいいかもしれません。

スプーンをつかんで離さない

こちらもよく遭遇する悩みかと思います。対策としては、スプーンを何本か用意しておき、つかんでいる隙に他のスプーンで食べさせます。食べさせているスプーンを欲しがったら渡して、また予備のスプーンで食べさせます。投げたやつは回収。備えあれば憂いなしです。

「食べさせる」悩みに直面したら

みなさんの「食べさせる悩み」に一つ一つお答えしたいのですが、かなりのボリュームになってしまいそうなので、一つ素晴らしい資料を紹介させてください。神奈川県小児保健協会のサイトで公開されている、神奈川県立こども医療センター偏食外来のパンフレットです。

資料 | 神奈川県小児保健協会

口から吐き出してもいいボールやお皿を用意しておく「ポイポイボール」の話、食卓での親と子どもの役割を決める話など、食べない悩みに対する解説がしっかりと紹介されています。読めばあなたの悩みの解決の糸口が見つかるかもしれません。

🥕 point 🥕
・ガイドや本に書かれている「適正量」はあくまでも「目安」。脱水症状などがなく元気に遊んでいれば「食べ過ぎ」も「食べない」も気にし過ぎないで
・ただし長期的に大丈夫かは「様子を見る」必要があるため、ときどきは体重を測り成長曲線と照らし合わせ、必要に応じてかかりつけの小児科に相談を
・アドバイスを気にし過ぎるのも、1人で考え過ぎるのもどちらもよくないが「相談する方法」と「場所」だけは知っておいて
・つかみ食べには「学び」が詰まっている。試す場合は「汚れてもいい対策」を

【悩み5】食物アレルギーがこわい

離乳食に向き合う人にとって、最大の懸念事項は「食物アレルギー」ではないかと思います。

そもそも食物アレルギーは、食べ物の中のタンパク質に体が過剰に反応して発生します。どんな食品でも起こる可能性がありますが、中でもアレルギーが出やすい食べ物があり、赤ちゃんの場合は「卵」「乳(牛乳)」「小麦」が三大アレルゲンとなります。

赤ちゃんの三大アレルゲン

そして「食物アレルギーが出やすい子」もいます。例えば「アトピー性皮膚炎や乳児湿疹がひどい」「家族にアレルギーの人がいる」などです。特に、すでにアトピー性皮膚炎と診断されている赤ちゃんは、離乳食開始前にアレルギーを専門とした医師に進め方を相談することをおすすめします。

今回は「食物アレルギーのリスクが高くないお子さん」を対象に、よくある悩みに答えたいと思います。

■ 「新しい食材は病院が開いている午前中に少しずつ」について

まずはじめに、食材の進め方については「正しい答え」はありませんので、ここから下はあくまで私の個人的な意見と受け取っていただけると幸いです。

よく「新しい食材は病院が空いている午前中に少しずつ試す」ように言われますが、実際にやってみるとなかなか難しいと感じたことはありませんか。特に0歳児から保育園に通わせている人にとっては、この条件はかなり厳しいのではないかと思います。

多くの文献で触れられている通り、可能であればこのやり方を実践してもらうのがベストです。なぜなら、実際に食べてからアレルギー症状が出るまでに時間がかかることもあり、夕方遅くに新しい食材を食べさせてしまうと、病院のあいていない夜中に対応しなくてはいけなくなるからです。

難しい場合は、限られた「病院が空いている午前中」のタイミングに、以下のような「一般的にアレルギーが出やすいとされている食材」を優先してあげてみてはいかがでしょうか。

特定原材料7品目
● エビ
● カニ
● 小麦
● そば
● 卵
● 乳
● 落花生
特定原材料に準ずるもの21品目
● アーモンド
● アワビ
● イカ
● イクラ
● オレンジ
● カシューナッツ
● キウイ
● 牛肉、鶏肉、豚肉
● クルミ
● ゴマ
● サケ(鮭)
● サバ
● 大豆
● バナナ
● マツタケ
● モモ
● ヤマイモ
● リンゴ
● ゼラチン
※特定原材料は「食物アレルギーを持つ消費者の健康危害の発生を防止する観点から、過去の健康危害等の程度、頻度を考慮」して定められたものであり、必ずしも乳幼児期に多いアレルゲンを指すものではありません。また、これ以外の食物がアレルギーを起こさないわけではなく、離乳食の時期に全て試せという意味でもありません。※

出にくいであろう食材は、できるだけ早い時間にあげる、少量試して問題なければOKとする、レトルトタイプのベビーフードなどを用いて同時に試すことも許容するなどの工夫をするといいかもしれません。

■ 食物アレルギーの情報は「絶賛更新中」だと考えて

食物アレルギーに関しては、リアルタイムでさまざまなデータが出てきて情報が更新されている真っ最中と捉えてください。

厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」も、2019年の改訂版から、卵の開始時期が「中期」から「初期」に移動しました。

また、時折話題に上がる「食物アレルギー対策のため離乳食の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせる」にも食物アレルギーの予防効果はなく、むしろ遅らせる方がリスクを高める可能性も示唆されています。

食物アレルギーに関しては、まだ過去のガイドラインのままの本やWeb記事も少なくなく、不確かな情報が一人歩きしているケースが散見されます。

それは「人」もしかりです。帰省の際、知らない間に初めての食べ物を与えられ救急受診、という話しも聞いたことがあります。特に「食物アレルギーが出やすい子」の場合は、前もって知識を共有する、食べ物を与える場合は必ず親に確認取るよう徹底して知らせる、などの工夫をしてみてください。

「病気」のことですので、できるだけ公的機関、学会、大学など「信頼できる情報源」から情報を入手することをおすすめします。あふれる情報に振り回されないよう、お気をつけください。

そして、すでにお子さんが食物アレルギーと判明されているご家族の方、どうか「過去の自分のやり方」を責めないでください。

今分かっている情報は、当時分からなかった情報ですし、今分かっていることが全て正しいわけでもありません。今のやり方で、あなたのお子さんの食物アレルギーが予防できたかどうかは、これもまた分からないことなのです。

私の娘も牛乳のアレルギーがあります。当時、自分の知識でやれる限りのことをやったと思っていますが、いやはや、新しい研究結果が出ると落ち込んだりもします。それでも、私はこの子と食物アレルギーと向き合って生きていきます。

🍌 point 🍌
・食物アレルギーが出やすい食材(三大アレルゲン)は「卵」「乳(牛)」「小麦」
・「アトピー性皮膚炎や乳児湿疹がひどい」「家族にアレルギーの人がいる」など食物アレルギーが出やすい体質の子も
・「新しい食材は病院が開いている午前中に少しずつ試す」ができればベスト。難しい場合は限られた時間で試す工夫を
・食物アレルギーの情報は「絶賛更新中」。アップデートされていない「情報」や「人」には気をつけて

【おわりに】決して「自分」を責めないで

離乳食を始める前、私は「日々の子育てだけでも大変なのに、なんでこんな面倒なことを今始めなきゃいけないんだろう?」と思いました。海苔しか食べない娘を前に肩を落としたこともあります。

離乳食、どうしても悩みは尽きません。なぜなら、家庭の数だけそれぞれの「形」や「食事」があり、この世にただ1人のあなたがいて、そしてそこにこの世にただ1人の「赤ちゃん」がいるからです。

同じ「食べない」という悩みであったとしても、その原因は千差万別で、残念ながらすべての人の悩みを解決してくれる「銀の弾丸」はありません。この記事を読んで解決した悩みも、全く解決しなかった悩みもあると思います。力になれず、申し訳ありません。

悩んでいる方へ。あなたは、あなたを責める必要は全くありません。悩んだこと、悩んで解決しようとしたこと、それだけであなたが赤ちゃんにどれだけ愛情を注いでいるかがよく分かります

「なんでうまくいかないの」

そんなふうに悩んだどこかのあなたに、僭越ながら100点満点の花まるをつけさせてください。

§ § §

最後に、事前のアンケートに協力してくださった方、本当にありがとうございました。今回の記事は、あなたの回答があったから書けた記事です。

あなたの悩みは解決できなかったかもしれませんが、この記事がどこかの誰かに役立ってくれるだろうことを祈って、筆を置きたいと思います。ありがとうございました。

著者:相川晴(HAL)

某地方で娘2人育児中の医師。Twitter、ブログ、コラムなどで子育て世代向け情報書いてます。補完食についてまとめた『赤ちゃんのための補完食入門』(仮)を2020年12月下旬に彩図社から発売予定。

Twitter:@halproject00
ブログ:相川晴さんちのゆる補完食(離乳食)33歳女医、やっと子どもができた頃

こんな記事も、離乳食の手間を減らしてくれるかも

参考文献
授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版).厚生労働省
World Health Organization.補完食「母乳で育っている子どもの家庭の食事」.日本ラクテーション・コンサルタント協会.2006
授乳・離乳の支援ガイド.厚生労働省
鉄 | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業
鉄 | Linus Pauling Institute | Oregon State University
Lozoff B. Iron deficiency and child development. Food Nutr Bull. 2007;28(4)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
弘中祥司.食べる機能の発達.日本小児栄養消化器肝臓学会編. 小児臨床栄養学改訂第2版.診断と治療社.2018:16-19
田村文誉.歯科からみた口腔機能発達とその支援.小児科臨床.2019;72(8):971-975
神奈川県立こども医療センター偏食外来パンフレット
海老澤元宏,伊藤浩明,藤澤隆夫監修.日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成.食物アレルギー診療ガイドライン 2016《2018年改訂版》.東京:協和企画;2018.
平成30年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書.消費者庁,2016
Du Toit G1, Roberts G, Sayre PH, Bahnson HT, Radulovic S, Santos AF, Brough HA, Phippard D, Basting M, Feeney M, Turcanu V, Sever ML, Gomez Lorenzo M, Plaut M, Lack G; LEAP Study Team.Randomized Trial of Peanut Consumption in Infants at Risk for Peanut Allergy.N Engl J Med. 2015 Feb 26;372(9):803-13.
Osamu Natsume, Shigenori Kabashima, Junko Nakazato, Kiwako Yamamoto-Hanada, Masami Narita, Mai Kondo, et al.Two-step egg introduction for prevention of egg allergy in high-risk infants with eczema (PETIT): a randomised, double-blind, placebo-controlled trial.Lancet. 2017 JANUARY
アレルギー表示に関する情報 | 消費者庁

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