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初心者でも卓球が短時間で上達するコツを聞いてきた。ラリーを続けるコツは「打つ」ではなく「押す」!

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こんにちは、ライターの山田井ユウキです。

スポーツセンターや温泉などで見かけると、つい遊んでしまう卓球。

最近では日本の卓球リーグ「Tリーグ」が開幕したり、デスクワーカーの運動不足解消を目的に卓球スペースを社内に設ける会社も出てきたりと注目が集まっているようです。

そんな卓球ですが、筆者は先日、あることに気づいてしまいました。

それは……これだけ昔からちょくちょくプレーする機会があるにもかかわらず、ちっともうまくなっていないということ!

今後も間違いなく卓球をプレーする機会はあるはず。そんなときに良いところを見せるためにも、卓球のコツが知りたい!

ということで、今回は日本初の複合型卓球施設である「T4 TOKYO」を運営する株式会社スヴェンソンスポーツマーケティング取締役・駒井亮さんに、卓球初心者でも簡単に上達できるコツを伺ってきました。

Tリーグも開幕! いま、卓球が熱い

”駒井さん"

山田井ユウキ

駒井さん、本日はよろしくお願いします!

駒井さん

よろしくお願いします。

山田井ユウキ

まずは駒井さんの卓球歴を教えていただけますか?

駒井さん

中学から始めて、大学も卓球のスポーツ推薦で入りました。プロを目指してがんばっていたのですが、大学時代にレギュラーになれなかった時点でプロはあきらめました。その後は人材系やIT系の会社勤めを経て、今また卓球に関わる仕事をしています。

駒井さん

山田井ユウキ

Tリーグが開幕するなど、卓球が盛り上がりつつありますよね。

駒井さん

観戦する楽しみも広がりを見せていますよね。でも、やはりプレーしてこそわかる深みもあるスポーツなので、ぜひどんどん卓球で遊んでいただきたいです。

山田井ユウキ

まさにそういうとき、他の人よりうまいと気持ちいいだろうな~と思って、特訓をお願いした次第です!

駒井さん

(笑)。ではさっそく始めていきましょう! 今回は卓球スクール「TACTIVE」の鈴木と一緒に、アドバイスをできればと思います。

駒井さん、鈴木コーチ

(写真左から)卓球スクール「TACTIVE」の鈴木コーチ、駒井さん

「ラケット選び」から勝負は始まっている

まずは、私の卓球スキルを見てもらうことに。鈴木コーチの球出しに合わせてラリーを続けていく。

卓球をやってみている様子

……ラリーが続かない(苦笑)。

鈴木コーチが私の荒れ球をうまく処理してくれているのにもかかわらず、がんばっても2〜3ラリー。そもそも「ここに打ちたい」という場所にボールが返ってくれず、台からオーバーしてしまう。どこが悪いのかは分からないけれど、全然ダメだということだけは分かります!

【POINT】初心者は「シェークハンド × 裏ソフト」タイプを選ぶ

ラケットの集合写真

山田井ユウキ

久しぶりにやりましたが、やっぱり難しいですね……。

鈴木コーチ

これからどんどんうまくなるので大丈夫です! それではまず、ラケットの選び方からお伝えしますね。どのラケットを使うかによっても、かなり差は出てくると思います。

山田井ユウキ

卓球のラケットって選ぶほど種類があるんですか?

鈴木コーチ

実は卓球はラケットの種類が豊富なスポーツなんですよ。大きく分けると「シェークハンド」「ペンホルダー」という2タイプがあります。前者は握手をするような手の形で握り、後者はペンを持つような形で握ります。

シェークハンドのラケットとペンホルダーのラケット

写真中央が「ペンホルダー」タイプ。それ以外は全て「シェークハンド」タイプ

山田井ユウキ

確かに形が違いますね! 温泉卓球でよく見るのはペンホルダーだった気が……。

駒井さん

恐らく、その温泉宿が長年同じラケットを使っている可能性がありますね(笑)。

実は現在、ほとんどのプレーヤーはシェークハンドタイプを使っているんです。ペンホルダーがはやったのは少し前のことで、シニアのプレーヤーにはなじみ深いタイプのラケットだと思います。ただ、ペンホルダーはバックハンドを打つのに少し技術が必要です。

ライターにアドバイスをする駒井さん

山田井ユウキ

そうだったんですね。他にも種類があるのでしょうか。

駒井さん

ラケットに張ってあるラバーにもいろいろな種類があります。表面がつるつるしていたり、ツブツブしていたりします。

山田井ユウキ

(見本のラケットを触ってみる)本当だ! ツブツブがあると何か違うのですか?

駒井さん

スピン(ボールの回転)のかけやすさなどが変わります。ツブツブタイプを「表ソフト」というのですが、さらにツブツブ部分が高く盛り上がっている「粒高」タイプなどもあります。 現在の主流はつるつるしている「裏ソフト」タイプですね。他にもラケット自体の大きさもものによって違うので、選手は自分の戦型(プレースタイル)に応じて選ぶんです。初心者はクセのないシェークハンドのラケットに裏ソフトのラバーを選ぶことをおすすめします。

卓球は“回転”を捉えることが上達のコツです。裏ソフトは相手からのボールの回転をダイレクトに受けることができるので、どういう打ち方をするとどんなボールが返るのかが分かりやすく、打球感覚をマスターするには適しています。単純に、回転をかけやすいというのもありますけどね。

表ソフトと裏ソフト

写真手前のツブツブがあるものが「表ソフト」、写真奥のものが「裏ソフト」

山田井ユウキ

ラケットだけでもそんなに種類があったなんて……奥が深いですね。

駒井さん

いわゆるラケット沼にハマり買い集めてしまう人も少なくないですからね(笑)。私もこれまでに30本は買ったと思います。

山田井ユウキ

そんなに!?……ところで、初心者だとマイラケットを持っていなくて、施設に置いてあるものから選ぶこともありますよね。そういうときの選び方のポイントはありますか?

鈴木コーチ

そういう場合は、なるべく新しめのラケットを選ぶのがいいと思います。特にラバーは消耗品です。長く使っているとすりへってしまい、回転がかかりにくくなりますから。

山田井ユウキ

新しいラケットがどれなのかいち早く見極めて確保してしまえば、試合前から優位に立てるわけですね!

鈴木コーチ

そうかもしれませんね(笑)。

アドバイスする鈴木コーチ

山田井ユウキ

ちなみにボールにも違いがあるのですか?

駒井さん

公式大会の規定に沿ったものが各メーカーから発売されていて、打球感に少しの違いを感じる人もいるようです。いつも練習で使っているものを使いたいと、こだわる人もいますね。ただ、普段プレーされる分には意識しなくていいと思います。

うまくなるためのポイントは?

道具について理解を深めたところで、いよいよプレーのコツを教えてもらいます。

卓球の実践練習をするライターと鈴木コーチ

【POINT】振り抜くのはNG! 引きつけて“そっと押す”べし

山田井ユウキ

なかなかラリーが続かない人は、まず何から意識すればいいでしょうか?

鈴木コーチ

まず初心者にありがちなのが、ボールを強く打ち過ぎて台を大きくオーバーしてしまうミスです。軽い力でラケットを当てるだけで十分飛びますので、ラケットを振り抜くのではなく、ボールを押してあげることを意識して当てるだけにしましょう。

山田井ユウキ

なるほど、確かに今までは振り抜いていました。

鈴木コーチ

それから、テニス経験者に多いクセと言われているのが、ラケットを振って体よりもかなり前でボールに当ててしまうこと。

ボールを捉えようとしている様子

自分の体よりも前でボールを捉えようとしてしまっている

鈴木コーチ

卓球でラリーを続けるためには、むしろボールを引きつけて、腰の真横からわずかに前あたりでそっと押すようにしてみてください。

ラケットは当てるだけ

ボールを引きつけて、押すだけ……

【POINT】ボールが大きく上がったら「スマッシュ」にチャレンジ

スマッシュに挑戦する

山田井ユウキ

ラリーが続くようになったら、たまにはかっこよくバシッと決めてみたいです!

鈴木コーチ

では、スマッシュを打ってみましょうか。大きく上がったボールはスマッシュのチャンスです。ラリーのときとは違って、打点は体の前で斜め下へ向かって振り下ろし、そのまま振り抜きます。

がんばるライターの様子

山田井ユウキ

おおっ! 決まった! これは気持ちいい!

【レクチャーを受けて】
実はテニス経験のある筆者。そのためか、振り抜いてしまってボールが飛び過ぎることが多かったのですが、フォームを意識するだけで驚くほどアウトが減って自分でも驚きました。ラリーが続くようになると楽しさも倍増しますね!

初心者でも上達できたし、長く楽しめそう

山田井ユウキ

今日はレクチャーいただきありがとうございました。コツを知るだけでこんな短時間でも上達できるんですね。他のスポーツだと、コツ以前に身体能力の差でどうしようもないことが多いのでびっくりしました。

駒井さん

それが卓球の魅力の一つです。卓球は“戦術のスポーツ”と呼ばれていて、他のスポーツよりもフィジカルの要素が影響しにくいんです。

だから性別や年齢関係なく遊べるんです。私も先日、数年ぶりに大会に出たら60代の方に負けてしまいました。歳を取ると体力は衰えますが、経験でカバーできるのが卓球の面白いところだと思います。

レクチャーを受けて会話をするライターと駒井さんと鈴木コーチ

山田井ユウキ

多くのスポーツは年齢や性別で大きな壁が生まれがちですが、卓球はそうではないところがいいですね。

駒井さん

場所を取らず、少人数でもプレーできて、運動負荷もそれほど高くないスポーツって卓球くらいです。だからこそ、卓球スペースを社内に設ける会社も増えているんですよ。デスクワーカーの運動不足解消や、コミュニケーション活性化も期待されているようです。私も、各社の卓球部をつなぐ活動をしています。

山田井ユウキ

カラオケやボウリングに近い楽しみ方といえそうですね。

駒井さん

やろうと思えば誰でもできるのが卓球の良いところです。いきなり卓球場に行って本格的にプレーするのはハードルが高いかもしれませんが、最近は飲食しながら卓球が気軽に遊べるようなお店も増えているので、まずはそこから入っていただくのがおすすめですよ。

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気軽に楽しめて、年齢や性別を超えたコミュニケーションにもぴったりの卓球。そして、ちょっとしたコツをおさえるだけでグンと上達できます。皆さんもぜひ、今回教えていただいたコツを意識して遊んでみてください!

協力:T4 TOKYO

聞き手:山田井ユウキ

山田井ユウキ

フリーライター/カメラマン。得意ジャンルはゲーム、ワイン、IT、ガジェット、AIなどいろいろ。体を張った記事からBtoBの真面目な記事まで何でも書きます。

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