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家飲みレモンサワーレシピの決定版。1日150杯のレモンサワーをつくる有名店「おじんじょ」店長にコツを聞いてみた

1日150杯のレモンサワーをつくる有名店「おじんじょ」店長が、自宅で作れるおいしいレモンサワーのつくり方を紹介します。レモンや炭酸の選び方、おすすめの焼酎(宝酒造「純」35度、藤居醸造「泰明」、塩田酒造「六代目百合」)、美味しい入れ方など、プロの技を公開。夏にぴったりのアレンジレシピの紹介もあります。健康志向の高まりなどから再注目される「レモンサワー」を自宅でおいしく飲みましょう!

レモンサワー

昨今、“若者のお酒離れ”が叫ばれていますが、そんな中でも人気を博しているお酒が「レモンサワー」です。昔から定番ではありましたが、最近はヘルシー志向の高まりもあり、低糖質なアルコールとして再注目を集めているようです。

また最近ではスタンダードなものだけでなく、見た目に工夫をこらしたものやシャーベット状に凍らせたものなど、さまざまな変わり種レモンサワーも登場し、人気に拍車をかけています。

そんなレモンサワーブームを牽引するお店の一つが、「晩酌屋 おじんじょ」です。今回は、1日150杯以上のレモンサワーを作ることもあるという同店の渡辺店長に、「おいしいレモンサワーのつくり方」を伺いました。お店だけでなく、自宅でもおいしいレモンサワーを飲みたいという方必見です!

おじんじょ・渡辺店長

カメラを構えると、すぐさまポーズを取ってくださる気さくな渡辺店長



レモンサワーはどんな食事にも合う懐の深い飲み物

── 今日はおいしいレモンサワーのつくり方を教えていただけるとのことですが、そもそも自宅飲みに適したレモンサワーってどんなものなんでしょうか?

レモンサワーには甘いものから酸味が際立つものまで幅広くありますが、自宅で飲むなら甘いものよりさっぱりした飲み口のものがおすすめです。おそらくレモンサワーは単体で楽しむというより、食事と一緒に飲まれる方が多いと思うんです。その場合、さっぱりした味わいの方が食事と合わせやすいんですよ。

おじんじょ・渡辺店長

── 確かに甘過ぎるものは食事の邪魔になりますよね。

そうなんです。逆に甘さ控えめのレモンサワーは懐が深い飲み物で、基本的にどんな食事にもマッチします。揚げ物はもちろん、魚介類やお出汁などにもぴったりです。日本の食卓は、洋食なら洋食だけ、和食なら和食だけで統一するということが少ないですよね? 洋食にも味噌汁をつけたりします。なので、今日は和洋折衷な食卓にも対応できるレモンサワーのつくり方を伝授できればと思います。

レモンサワーは素材で決まる! 焼酎、炭酸水、レモンの選び方

1.焼酎は甲類を選ぶと癖のないスッキリとした味わいに

── まずレモンサワーの素材の選び方を伺えればと思います。焼酎を選ぶ際にポイントはありますか。

大きく分けると焼酎には「甲類」「乙類」の2種類があるのですが、一般的に甲類を選んだ方が癖のないスッキリとした味わいを楽しめます。梅酒などに使うホワイトリカーと呼ばれるものでもいいのですが、少しこだわってあげて、焼酎単体で飲んでもおいしいと感じるものがおすすめです。

もしくは本格的な芋焼酎や麦焼酎など旨味の強い乙類焼酎を選ぶと、甲類にはない独特の深みのある一杯に仕上がります。

── それぞれに特徴があるのですね。ただ焼酎にこだわっていくと、価格が高くなりませんか?

意外とそれほど変わりませんよ。同じくらいの価格でもレモンサワーに合う焼酎と合わない焼酎があります。当店でもいろいろ試した結果、「これだ!」というものを使っているので、後ほど紹介させていただきますね。

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2.レモンは酸味と甘みを兼ね備えた国産を

── レモンはいかがでしょう。

レモンを選ぶポイントは、まず国産であること。海外のレモンは皮にワックスや農薬がついていることが多く、日本のレモンよりも酸味が強いものが多いです。日本のレモンは酸味はもちろんありますが、その奥に甘みがあり、香りも豊かです。当店では広島の農家から直送いただいたレモンを使っています。

レモン

── スーパーなどでよく見るのは海外のレモンですよね。

そうですね。ただ、最近は国産レモンもけっこう売っていますよ。思ったよりもハッキリと違いがあるので、ぜひ味わってみてほしいです。

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3.高気圧な炭酸水がのどごしを決める

── 炭酸水はどんなものを選べばいいでしょう。

炭酸水は内圧により炭酸の強さに違いが生まれるのですが、絶対に高気圧のものがおすすめです! 通常の炭酸水は4気圧ほどですが、当店では8気圧のものを使っています。通常よりも泡立ちがきめ細やかで炭酸が強く、レモンサワーにしたときの爽やかさが増します。市販の炭酸水でも比較的高気圧のものは売っていて、「ストロング」「強炭酸」と書いているものがそうですね。

また炭酸水と関係するのですが、当店では主に焼酎の度数が35度と比較的強いものを使っています。なぜかと言うと、高いアルコール度数の焼酎を使うと、焼酎の量を減らし、炭酸水を多めに入れることができるから。こうすることで、炭酸が多い分より刺激的なのどごしになりますし、それでいてもともとの焼酎の度数が高いのでアルコールの強さもキープできるというわけです。

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4.グラスを冷やすことでおいしさをキープさせる

── なるほど、炭酸水と焼酎の割合にも気を使うのですね! 素材以外に、何か気をつけるポイントはありますか。

グラスを必ず冷やしておくことです。炭酸は温度に弱く、ぬるいグラスに注ぐと炭酸が抜けやすくなります。またグラスが冷えていないと氷も溶けやすく、水分が出てしまって炭酸やお酒を薄めてしまいます。

冷えたグラス

普通のグラスを冷蔵庫に入れるだけでもいいのですが、例えば錫製(すずせい)のグラスやダブルウォールグラスなどを冷凍庫に入れておくとより冷えやすいのでおすすめです。それから、お酒も冷やしておいた方がいいですね。当たり前のようですが、冷たさは味わいに直結するので気をつけてほしいところです。

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プロ直伝のレモンサワーのつくり方。コップの縁にレモンの果汁を塗り、香り高く

素材選びや準備のポイントを伺ったところで、ここからは実際に渡辺店長にレモンサワーを作っていただきましょう!

レモンサワーの素材

今日はうちではおなじみのレモンと炭酸水のほか、味の決め手となる焼酎を3種類ご用意しました。

  • 宝酒造「純」35度(甲類)
  • 藤居醸造「泰明」(乙類・麦)
  • 塩田酒造「六代目百合」(乙類・芋)
  • 激烈炭酸
  • 広島産レモン(1/4カット)


それぞれ特徴があり、「純」はレモンサワーの定番になりつつある焼酎で、癖のないスッキリとした味わいに仕上がります。スタンダードなものをつくりたい人は、まずこちらを使ってみましょう。

「泰明」は香ばしい風味が特徴で、お酒好きの方におすすめです。かなり飲みごたえのある、ちょっとスモーキーなレモンサワーになりますよ。

「六代目百合」は芋焼酎らしい独特の味わいがありつつ、レモンサワーにしたときに、レモンの香りと絶妙にマッチする逸品です。うちのお店の従業員にもファンが多い焼酎で、どんなお酒にも合いますし、いつもの晩酌に少し変化をつけたいという人にはすごくおすすめです。

それでは実際につくってみましょう! 焼酎は「純」を使いながら、つくり方を解説していきますね。

失敗しないレモンサワーの作り方

焼酎を注ぐ

1. キンキンに冷やしたグラスに氷を入れ、焼酎を注ぎます。このとき、できるだけ氷に当てないようにすることが重要! 焼酎が氷に当たると溶けるのを早めてしまいます。

炭酸を注ぐ

2. 開けたての炭酸水を注ぎます。やはり氷には極力当てないようにすることがポイント。こちらはグラスの縁を伝わせるようにゆっくり注いでください。あまり勢いよく注ぐと、炭酸が早く抜けてしまいます。

レモンを絞る

3. 注ぎ終わったら、レモンを絞ります。

レモンを塗る

4. レモンの皮面の方をグラスの縁に塗ります。こうすることで、レモンの香りが一層引き立ちます。手軽なんですが、違いが出るポイントです。

レモンサワー完成

5. レモンの皮面で縁を一周させたら、ここでようやくレモンを沈め、完成です!

レモンサワー

肉眼でも強烈な炭酸が弾けている様子が分かる

気にされる方もいるのですが、特にマドラーなどで混ぜる必要はありません。炭酸が強いと勝手に混ざってくれますし、混ぜる行為も炭酸が抜けやすくなる原因になってしまうんです。

── おお、顔を近づけただけで強烈な炭酸の泡と、爽やかな香りが広がってきます! もうすでに知っているレモンサワーとぜんぜん違う……。

先ほど、仕上げにグラスの縁にレモンを塗ってあげたでしょう? あれをやることで、国産レモンならではの香りがより引き立つんです。

どうぞおいしいうちに飲んでください。レモンサワーは炭酸が立ち上っている間が一番おいしいんです!

── いただきます! ……これ、めちゃくちゃおいしいです! 癖のないスタンダードなレモンサワーなんですけど、鼻から抜けるレモンの香りが気持ちいいぐらいです。炭酸が強いことも、香りが引き立つのに一役買っていそうですね。

続いては、「泰明」と「六代目百合」でも作ってみましょう。作り方はまったく同じですが、焼酎が変わると香りも味わいも変わります。

焼酎を注ぐ
レモンを塗る

同様につくっていきます

── どちらもいただきます! ……確かに、それぞれに味わいが全く違います。「泰明」は焼酎らしさが非常に強く、お酒の旨味がガツンときますね。「六代目百合」は本来癖の強い芋焼酎のはずなのに、不思議とレモンサワーとして非常にまとまっているように感じます。おいしい!

つくり方は同じでも、使う焼酎を変えるだけでレモンサワーの味わいは大きく変わります。今回ご紹介したものを参考に、自分好みの焼酎を探してみてください。

知っておくとさらに楽しいレモンサワーアレンジレシピ

── レモンサワーのつくり方はバッチリ分かりました。ほかに、さらにレモンサワーを楽しむ方法があれば教えてください。

調味料をちょい足ししたり、焼酎に一手間加えたり、レモンサワーをアレンジしてみるのも楽しいですよ。まず簡単なところからいくと、レモンの果肉を塩漬けにした「塩レモンペースト」がおすすめ。

「塩レモンペースト」を足してシャープな飲み口に

塩レモン

当店ではレモンからつくっていますが、普通に調味料として市販もされています。これを出来上がったレモンサワー入れるだけで塩気が加わり、シャープな飲み口になります。止まらなくなりますよ!

塩レモン
塩レモン

── うん! また雰囲気が変わりますね。飲んでいる途中で入れれば、二度楽しめそうです。家庭で作りたい場合はどうすればいいでしょう。

手順自体は非常にシンプルです。種ごと細かくスライスして、そこに全重量の8%の食塩を加え、1週間ほど置いておきます。よく塩がなじんだところで、最後にミキサーにかければもう完成です。

── 市販品もいいですが、自分で作って好きな味を追求するのも楽しそうですね。


凍った焼酎を使って作るシャリシャリレモンサワー

もう一つのおすすめは、これからの季節に超おすすめのシャリシャリレモンサワーです。

凍らせた焼酎

── ええ! これは、焼酎を凍らせたものなんですか……?

そうです。これを使えば、夏場に最高のレモンサワーになりますよ! 焼酎はそのまま凍らせようとしてもなかなかうまく凍らないのですが、アルコール度数を10%ぐらいまで下げてしまえば凍るんです。なので、焼酎の度数が25%〜30%くらいだとすると、そこに焼酎の2倍〜3倍くらいの水を加えてください。そうすると、スプーンですくったときに勝手に崩れるくらいのかき氷状態になります。

凍らせた焼酎

これをグラスに入れ、先ほどと同じ要領でレモンサワーをつくっていきます。夏場にはたまらないレモンサワーになります。

凍らせた焼酎
シャリシャリレモンサワー

── うわっ、レモンシャーベットみたいで暑い日にはぴったりですね! 今年の夏はこれをつくって乗り切ろうと思います。最後にあらためてレモンサワーの魅力について教えていただけますか。

レモンサワーって“敵“が少ないと思うんですよ。重くないので何杯でもすいすいいけてしまいますし、それでいて飲み飽きません。しかも、どんな食事にも合います。あとお酒が苦手な人でも、レモンサワーが嫌いという人ってあまりいないですよね。ですから、ホームパーティーなどでお客さんや友だちに振る舞うのにもぴったりです。今日教えたつくり方を家でもぜひ試してみてください。

── ありがとうございました!

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教わった方法に則り、自宅でレモンサワーを作ってみる!

渡辺店長に教わったやり方をもとに、実際に自宅でつくってみましょう。

レモンサワーの素材

使用する材料はこちら。グラスは中身がぬるくなりにくい「ダブルウォールグラス」を用意しました!

焼酎を注ぐ

まずは氷を入れたグラスに焼酎を注ぎます。なるべく氷に当てないように入れる……はずが、いつもの癖でそのまま注ごうとして「違う違う!」と焦りました。

炭酸水を注ぐ

次は炭酸水を注ぎます。これもグラスの縁から氷に当てないようにそっと入れていきます。……が、微妙にかたむけ加減をミスり、若干氷に当ててしまいました。これ、意外と難しいな……。

レモンを絞る
レモンを塗る

カットしたレモンをギュッとしぼり、「おじんじょ」のまねをして皮部分をグラスの縁に一周させ……

レモンサワー

最後にレモンを入れて完成!

いかがでしょう。なかなかおいしそうじゃないですか? 実際に飲んでみると……うん! お店のものと比べると、さすがに炭酸がちょっと弱い気もするけど(氷に少し当ててしまったからかな)、明らかに自宅クオリティは超えている気がします!

塩レモン

途中で、塩レモンペーストをちょっと入れて味変! レモンの風味がさらに増して、より爽やかになりました。塩レモンペーストは料理などにも使える万能調味料ですし、持っておいて損はないですよ。

今まで自宅では市販のものを買ってきて楽しんでいましたが、プロに教わったやり方でつくると、こんなにもおいしくなるものなんですね! これが、好きなときに家で飲めるなんて幸せだ~。この夏、皆さんもぜひお試しください!

協力:晩酌屋 おじんじょ

聞き手:山田井ユウキ

山田井ユウキ

フリーライター/カメラマン。得意ジャンルはゲーム、ワイン、IT、ガジェット、AIなどいろいろ。体を張った記事からBtoBの真面目な記事まで何でも書きます。

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