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1万円で地球上の森羅万象が学べる 『地球博物学大図鑑』で、憧れの魔女を目指そう

『地球博物学大図鑑』は1万円で森羅万象が学べる素晴らしい図鑑! 圧倒的情報量を誇る『地球博物学大図鑑』に魅了されたぬまがさワタリさんが、その魅力を徹底的に解説します。

地球博物学大図鑑

突然ですが森羅万象を知りたくはありませんか?

生きとし生けるもの、別に生きているわけではないもの、それらをひっくるめたこの世の全て……それが森羅万象です。知りたいですよね。私は知りたいです

そしてさらに突然ですが「魔女」って憧れませんか?

ホウキで空を飛んだり、様々な書物を読んだり、使い魔と戯れたり、怪しい薬を作ったり、魔女学校に通ったり……すごく楽しそうですよね。「できることなら魔女になりたい」と願いながら生きている人は多いと思います。なりたいですよね。いや自分は別に……という声も聞こえてきますが、私はなりたいです。

「森羅万象を知りたい」「魔女になりたい」……そんな人として当然(当然ですよね?)の2つの欲求。それらを同時に満たす書物がたった1万円で買えるとしたら……?

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ご挨拶が遅れました。『図解 なんかへんな生きもの』の著者・ぬまがさワタリです。

こういうなんかへんなテンションの口上がたっぷり詰まった生きもの図解本を作ったりしているため、ついつい前置きが長くなるのはご容赦ください。

ところで今回は、圧倒的な情報量で進学・進級シーズンの贈り物にもぴったりな『地球博物学大図鑑』(東京書籍)という素晴らしい図鑑を紹介させていただきたく思います。


図鑑の重みは、地球の重み

地球博物学大図鑑

まずインパクトがあるのは、その圧倒的な重量です。なんと3kgオーバー! 手に持ってみるとずっしり重く、銃撃戦では盾に使えそうなほど厚いです。それもそのはず、本書のページ数はなんと656ページ! 一般的な児童向けの動物図鑑が250ページほどなので、その2.5倍を上回るということになります。

どうしてこんなに重いのか? それは……地球の重みなのです

急に何を言い出すのか? と思われるかもしれませんが、それも『地球博物学大図鑑』の魅力ゆえ。本書はただの動物図鑑ではなく、鳥や魚や昆虫といった「生きとし生けるもの」、さらに植物や菌類、果ては化石や鉱物といった無機物まで、まさに地球の「あらゆるもの」が掲載された図鑑なのです。

英語の原題にある「THE ULTIMATE VISUAL GUIDE TO EVERYTHING ON EARTH(地球のすべての究極図鑑)」という自信満々なタイトルにふさわしく、まさに「地球のすべて」がぎっしり詰まっている図鑑、それが本書というわけですね。

「命は地球より重い」ならぬ「『地球博物学大図鑑』は地球と同じくらい重い」という言葉……その真意をご理解いただけたでしょうか。

宝石箱のような図鑑

「そんなヘビー級の図鑑、なんだか読むのが大変そうだなあ」と感じる人もいるかもしれません。しかし『地球博物学大図鑑』は物量にものを言わせた分厚いだけの図鑑では決してないのです。表紙のデザインをもう一度ご覧ください。

地球博物学大図鑑

鉱物、化石、花、キノコ、サンゴ、蝶、甲虫、ペンギン、カワセミさま(※編集部注:ぬまがささんはカワセミを崇拝しており敬称が欠かせません)、インコ、フクロウ、エリマキトカゲ、フグ、カエル、トラ……。生物・無生物や種類を問わず、地球のあらゆるものが等しく並べられています。そう、まるで宝石箱のように……。

もはや表紙が全てを表しているのですが、中身の本文もため息が出るほど美しい構成になっています。とにかく大量の種が載っているので、それぞれの写真はコンパクトですが、角度や照明も考え抜かれ、その生物や無生物が美しく見える写真がぎっしりと並んでいます。とにかくパラパラと眺めているだけで、地球の美しく多彩な万物が目に飛び込んできて、うっとりしてしまうのです。

『地球博物学大図鑑』を読んで立派な魔女になろう!

『地球博物学大図鑑』が森羅万象を知るための魅力的な図鑑であることは伝わったと思います。とはいえ、掲載されている情報はあまりに膨大。

「どこから読んでいいのか分からないよ……」

そんなふうに途方に暮れて、だんだんページをめくることが億劫になり、結局は本棚の肥やしに……。そんな運命は避けなければいけません。そのためにはある程度のガイドラインがあった方が良いでしょう。そこで着目するのが、魔女です。

魔女の三大要素といえばキノコカエルコウモリですが(異論は認めます)、なんとこの図鑑はそれらすべての項目が非常に充実しているのです。菌類・両生類・哺乳類とそれぞれ異なる3種にことごとく詳しい。こんな図鑑は書店を見回しても、これだけでしょう。まさに魔女初心者にうってつけの図鑑です。

なのでどこから読んでいいのか分からない迷える子羊の皆さまは、まず第一歩としてキノコ、カエル、コウモリのページを読みふけって、立派な魔女になることを目指してください。それでは、順にそれぞれの項目について紹介していきましょう!

キノコマスターになろう!

地球博物学大図鑑

魔女といえばまずはキノコですよね。怪しい薬の材料などにもよく使われていますが、間違った調合をしないように、キノコに詳しくなって細心の注意を払う必要があります。

『地球博物学大図鑑』は生物・無生物を問わず、地球の万物が収められている図鑑ですが、その特質を最もよく象徴しているのがキノコを含めた「菌類」パート(207ページ〜)かもしれません。

ページをめくってもめくってもキノコキノコキノコ! 実に32ページにわたって、地球上のキノコが細かに分類されて並んでいる光景は圧巻です。

鮮やかな赤色の傘に白い点々が散る、おそらく世界一有名なキノコ「ベニテングタケ」は、まるまる見開き2ページを使って紹介されています。クローズアップされた大きな写真でキノコを見ると、まるで異世界の巨大な樹のようにも見えてくるから不思議ですね。「キツネノカラカサ」とか、意外とかわいいい名前や形のキノコが多いのも、見ていて楽しいです。

こんなにずらりとキノコが収録されている本というのは、それこそ専門的なキノコ図鑑でも買わない限りはなかなか見つけられないはずです。普段なんとなく食べて、なんとなく知っている気になっていますが、『地球博物学大図鑑』を読むことで、「キノコってこんなに多彩なんだ」と目が開かれることでしょう。まさに魔女入門にはうってつけです。

カエルの「苦手」を克服しよう!

地球博物学大図鑑

そして魔女といえばやはりカエルです。こちらもキノコ同様、怪しい薬の材料にされてるイメージがありますが、「使い魔」として使われているという説も。

ところで、「カエルは苦手」という方も多いかと思います。皮膚はヌメヌメしていますし(両生類は大抵そうですが)、ぴょんぴょん跳ねる動きは予測不可能ですし(そこがかわいいいのですが)。しかし、カエルが苦手な魔女見習いにこそ本書のカエルコーナーを眺めてほしいのです。

分類としては「両生類」(350ページ〜)に当たりますね。一生の中で陸上と水中という全く異なる環境を行き来する、動物の中でも独特な仲間が両生類です。そしてカエルは両生類の中で最もメジャーな種類。本書では世界中のカエルたちが、たっぷり14ページにわたって分類&紹介されています。魔女を目指すカエル好きにはたまりませんね……。

特に358ページの「ヤドクガエル」の美しさにはうっとりします。「ストロベリーヤドクガエル」は、名前通りイチゴのように鮮やかな赤が綺麗です。単体では「気持ち悪い」と思う人もいるかもしれないカエルも、色とりどりにずらりと並べられると、まるで宝石のように見えてこないでしょうか

次のページの「イエアメガエル」も、しっとりと輝く肌が陶器のような美しさを放っています。ぜひこのカエルコーナーでカエルへの苦手意識を克服し、真の魔女への第一歩を踏み出してください。ちなみに、真の魔女には欠かせない「ヒキガエル」のクローズアップ解説もありますよ。こちらは苦手意識を克服したらぜひ……。

コウモリを愛でよう!

地球博物学大図鑑

最後は拙著『図解 なんかへんな生きもの』でも熱く紹介したコウモリです。カエルと同じく使い魔として有名ですし、言うまでもなく立派な魔女になるためには絶対に外せない動物でしょう。

コウモリは哺乳類で唯一、鳥類に近い「飛行」が可能なとんでもなく特殊な進化を遂げた動物です。それもあってか、本書のコウモリの紹介(550ページ〜)は8ページにわたる充実っぷりで、実に61種類ものコウモリが紹介されています。

特筆すべきは、ライルオオコウモリのクローズアップ解説。逆さまにぶら下がったドアップのコウモリの顔を見る機会などあまりないでしょうし、最初はびっくりすることでしょう。しかしだんだん、つぶらな瞳にもふもふした毛並みが犬のような顔つきに見えてきて「やはり私たちと同じ哺乳類なんだなあ」という親しみの気持ちが湧いてきます。

ドラキュラのように血を吸う仲間もいたりと、不気味な動物のようにも思われがちなコウモリ。しかしそんなコウモリに犬のような親近感を覚えられたとすれば、コウモリをそばに従える魔女に大きく近づいたと言えるでしょう。その調子で、ずらりと並んだ世界中の個性豊かなコウモリたちをチェックしてみてください。

とにかく、『地球博物学大図鑑』は素晴らしい!

まだまだまったくその全容を語りきれていませんが、『地球博物学大図鑑』についてざっくり紹介してみました。

拙著『図解 なんかへんな生きもの』は「世界が驚きに満ちている、ということが伝わればいいなあ」というふんわりした願いを込めて描いたのですが、この図鑑は間違いなくその「驚きに満ちた森羅万象」を知るための道しるべとなることでしょう。まずは立派な魔女になることを最初の目標に、続いて森羅万象を知るための手ほどきとして、この名作図鑑と末長く付き合っていただければと思います。

この広い世界が驚きと美しさに溢れているという事実を、そして地球の重さを忘れないための一冊として、本棚に並べてみるのはいかがでしょうか。


著者:ぬまがさワタリ( id:id:numagasa)

ぬまがさワタリ

『図解 なんかへんな生きもの』(光文社)著者にして、面白い生きものと面白い映画を愛する生きもの。 4月5日、新作児童書『ぬまがさワタリのゆかいないきもの(秘)図鑑』(西東社)発売!

Twitter:@numagasa ブログ:沼の見える街

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