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そば愛好家が伝授! そば粉を使ったお手軽「そばじゃないレシピ」~本格イタリアンからデザートまで~

そば愛好家のイトウエルマさんが家庭で簡単にできる「そば粉」を使った本格イタリアンやデザートのレシピをご紹介。


立ちそば愛好家のイトウエルマです。「立ちそばガール! そばこのファストで奥深い世界」という本を書いています。本業はイラストレーターですが、そば好きがこうじて何度かテレビに出演させていただいております。


おそばは美味しい。

ラーメンよりもうどんよりも、皆さまにはもっとおそばを召し上がっていただきたい。

立ちそば店や、ご近所のおそば屋さんに入ってもらうのもいいのですが、そば粉を使った自宅で作れる超お手軽な料理があることをご存知でしょうか!? しかもイタリアンやデザートまで作れちゃうんです!

家庭で作れる絶品お料理を長年探求し続けてきましたが、今回はその成果の一部を皆さんにご紹介させていただきます!

オススメの美味しいそば粉

巷では色々なそば粉が販売されておりますが、私は大西製粉さんのものを愛用しています。同社では玄そば*1を低温で管理しており、石臼挽きのそば粉を中心にいろんな挽き方の商品を取りそろえています。また挽いてから1週間以内の新鮮な粉を出荷してくれる点も魅力のお店です。

今回使用したオススメのそば粉は以下の2つ。

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粗びきそば粉のアップ写真。外殻はほとんど入っていない、白っぽい印象の新鮮なそば粉です。

【楽天市場】 信州そば粉 そば粗粉M20


そば粗粉M20のアップ写真。黒、黄緑、白……と、いろんな色の粒が見えます。

いずれも国産で石臼挽き、高品質の風味満点なそば粉です。

それでは、レシピのご紹介です!

本格イタリア料理 ピッツォッケリ


そば粉のパスタ「ピッツォッケリ」は、イタリア・ロンバルディア州北部にあるヴァルッテリーナ地区の伝統料理です。イタリア料理でそば!? と思われるでしょうが、この地方では石臼挽きのそば粉が好まれて料理に使われている伝統があるそうです。

ピッツォッケリは、そば粉比率が高い二八(小麦粉2割、そば粉8割)のパスタで、日本のそばと比べると太くて短いのが特徴。加水率が高いので失敗しにくく、誰が作っても美味しく仕上がります。

材料(2人分)

  • そば粉(粗びきそば粉)……160g
  • 強力粉(中力粉、うどん粉、地粉でもよい)……40g
  • 水……110cc
  • 打ち粉用そば粉……適量
  • ジャガイモ(皮をむいて1cmの角切り)……中1個
  • キャベツ(芯を切り取ってざく切り)……3、4枚
  • 【A】有塩バター……50g
  • 【A】ニンニク……1片
  • とろけるチーズ(ピザ用)……100g
  • パルメザンチーズ……適量
  • 塩・黒コショウ……適量

作り方

1. ボウルに、[1]そば粉、[2]強力粉の順に入れる。フォークで全体をかき混ぜたら、真ん中にくぼみを作る

2. くぼみの中央に少しずつ水を注ぎ入れ、フォークで粉の土手を崩すように混ぜる

3. ひと通り混ざったら、手を使って生地をこねる。表面がなめらかになったらこねるのを止め、生地を丸くまとめる(こね過ぎは厳禁!)

4. 生地を2~3等分し、それぞれ1つずつ「のし*2」の行程に入る。打ち粉用のそば粉を振りながら、麺棒で薄く伸ばす

5. のしが終わったら、厚さ2mm、幅1.5cm、長さ7cmの長方形に切り分ける。生地がくっつかないよう、断面にも打ち粉を絡めておく

6. 鍋に1.8リットルの水(分量外)を入れ、強めの中火で沸騰させる。沸騰したお湯に塩(分量外)をひとつまみ入れ、ジャガイモを茹でる

7. ジャガイモを茹で始めてから1分30秒後にパスタを入れる。パスタを茹で始めて3分が経ったら、キャベツを入れる。キャベツを入れた2分後(ジャガイモを茹で始めてから6分30秒後)が茹で上がりのタイミング。

8. 手順7で鍋にキャベツを入れたタイミングで、フライパンに材料【A】を入れる。焦がさないようごく弱火*3で加熱し、バターにニンニクの香りを移す

9. 新しい鍋を温める。手順7で茹でた材料をザルにあけて、まず半分を入れる。次にとろけるチーズを半量のせ、手順7の残りを重ねる。最後にとろけるチーズの残り、パルメザンチーズ、手順8で温めた材料【A】を順にのせる

10. 塩コショウを適量加え、バターの熱でチーズを溶かすように手早く全体をかき回せば、出来上がり!

<ポイント>
  • 打ち粉は小麦粉ではなくそば粉を使います。オススメは超粗びきの「そば粗粉M20」。「のし」の際に打ち粉が生地に入り込み、風味豊かな麺になります。
  • 手順7の茹で上がりのタイミングが大事!
  • 茹でたジャガイモ、パスタ、キャベツが冷めないよう、手順10の鍋はトロ火で保温をしておきましょう。特に冬場は、盛り付けるお皿も温めて置くと、食べている間もとろけたチーズの美味しさが長持ちします。
  • ジャガイモやキャベツの量はアバウトでも大丈夫! ですが、バターの量は減らさずに。たっぷりのバターで、しっかりチーズを溶かすのがこの料理の美味しさの秘訣です。
  • バターやチーズに塩気があるので、最終段階で味付けする方が失敗がなく、塩分のとり過ぎも防げます。

電子レンジで超簡単 そばがき


シリコン容器&電子レンジで作る超お手軽な「そばがき」です。

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そばがきは、そば屋泣かせで知られるメニューです。というのも、調理中はそば職人がかき混ぜるのに付きっきりでいなくてはいけないのと、腱鞘炎(けんしょうえん)になりそうなくらいに、力一杯練り上げなくてはならないからです。ついでに言うと、鍋にそばがきがべっとりとこびりつくため、洗うのが大変なのもこの料理の憂鬱なところです。

そば粉の良さが一番分かる料理なので家でも食べたい! けどそうそう作れないよなあ、と私も思っていました。しかし、趣味で参加している、江戸そば同好会のメンバーが「電子レンジでさ、シリコン容器を使えばいいんだよ。加熱時間が短いから鍋で作るよりうまいかもしれない」と教えてくれ、以来そばがきがぐっと身近な料理になりました。

ここでは「粗びきそば粉」に、香り豊かで食感の楽しい「そば粗粉M20」を混ぜたレシピをご紹介します。もちろん「粗びきそば粉」だけで作っても美味しいそばがきになりますよ。

材料(1人分)

  • そば粉(粗びきそば粉:40g+そば粗粉M20:10g)……50g
  • 水……160cc

作り方

1. 底がフラットなシリコン容器にそば粉と水を入れ、泡立て器でしっかり混ぜる。容器専用のフタがあればそれを、なければラップをかぶせて、500Wのレンジで1分30秒加熱する

2. 加熱後、容器をレンジから一度取り出す。固まり始めたところと液状のままのところがあれば、ダマがなくなるまで泡立て器でしっかり撹拌(かくはん)し、再びフタ(ラップ)をして500Wのレンジで1分30秒加熱する

3. 木ベラで空気を含ませるように、なめらかになるまで手早くよく混ぜる。そばがきが熱いうちにお湯で濡らしたお玉ですくい、木ベラで形を整えて器に盛り、わさびと生醤油を添えれば出来上がり!

<ポイント>
  • 手順3で空気をよく含ませるように混ぜると、ふんわりした食感になります。
  • 麺つゆ、塩とオリーブオイルなどと一緒に食べても美味しいです。

そばのデザート!? カラフルそば羊羹(ようかん)


そば羊羹は、そば粉を使ったデザートとしてよく作られていますが、これをアレンジ。パクパク食べられるよう甘みを抑えて、さいの目にカットしてみました。お好みの色をチョイスして、砂糖水に浮かべたり、アイスをのせたりしてお楽しみ下さい。

大西製粉さんでは、そば羊羹には「信州そば粉 金印」を推奨しています。

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こちらで作ると、なめらかな舌触りのそば羊羹ができます。しかし、今回は素朴な風味と、ほんのりざらりとした食感が楽しむべく、「粗びきそば粉」を使ってみます。

材料(4〜7人分)

  • 【A】粉末寒天……4g
  • 【A】水……400cc
  • 【B】そば粉(粗びきそば粉)……60g
  • 【B】水……200cc
  • 【C】食用色素……1色につき耳かき1杯分
  • 【C】水……小さじ1(色の数に応じて用意)
  • 砂糖……60g
  • 砂糖水(お好みで)……適量
  • アイスクリーム(お好みで)……適量

作り方

1. 材料【A】の粉末寒天と水を鍋に入れて中火にかけ、かき混ぜながら煮溶かす

2. 材料【B】のそば粉と水をボウルに入れ、泡立て器でダマがなくなるよう混ぜておく

3. 材料【C】の食用色素を水に溶き、小皿などに用意しておく

4. 手順1の鍋が沸騰してから1分後に弱火にし、砂糖を加えて溶かす

5. 手順2で溶かしたそば粉を、手順4の鍋に流し入れながらかき混ぜる。ふつふつしてきたら火を止める

6. 使う食用色素の数だけボウルを用意し、熱いうちに手順5の中身を取り分ける

7. それぞれのボウルに、手順3で溶いた食用色素を好みの色になるまで少しずつ加える。

8. 色付けが終わったら、水で濡らした型にそれぞれの色ごとに流し入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫で4から6時間ほど冷やし固めれば完成! 1.5〜2cm角にカットして食べます。

お好みで砂糖水に浮かべたり、アイスクリームに添えたりと、アレンジしても◎

<ポイント>
  • 食用色素は少量で色が着くため、溶かしたものを全て使おうとしなくてもよいです。
  • 夏はサイダーに浮かべて食べても美味しいですよ!
§§

簡単なものばかりなので、お気軽にお試しあれ。これを機会に、皆さまにおそばがより身近になってくれたなら当方、感無量であります。

著者:イトウエルマ

イトウエルマ

イラストルポが中心のイラストレーター。そば打ちで本格そば派だったはずが、取材で立ちそばの魅力に触れてお店めぐりをするようになり、気が付いたら本を出すまでに。TOKYO FM「クロノス」の季刊コーナー「立ちそば歳時記」で季節の立ちそばをご紹介してます。
ブログ:「イラストで綴る日常」
著書:『立ちそばガール!そばこのファストで奥深い世界』

*1:殻のついたままのソバの実。

*2:生地を均一の厚さに伸ばすこと

*3:ジュワジュワと音が出るか出ないかくらいの温度

社会的責任[CSR]