それどこ

【モフモフ天国】「猫の殺処分ゼロ」を目指す新しい猫カフェの癒し度が高すぎる

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ライターのカツセマサヒコ(@katsuse_m)です。

「ツラい。正直しんどい」

そう思うときって、ありませんか。何をするにもやる気が起きず、ただただ仕事と疲れだけが溜まっていく、アレです。

とくに楽しかった週末の翌月曜日とか、もう電話とかメールとか全て止まってしまえ!ってぐらい、全てに嫌気がさしてしまうものじゃないですか。

そんな鬱々とした気分を味わう日が多い僕ですが、先日、どんな不調も吹き飛ばす“最高な仕事”がやってきました。

スタッフA
カツセさん、仕事の連絡、来てますけど。
カツセ
無理、もう無理。すべての仕事をやめて沖縄の離島に飛び立って、白いビキニが似合うお姉さんとひたすら追いかけっこしたり、トロピカルジュースを飲んで暮らしたりしたい。
スタッフ
何バカなこと言ってるんですか。猫カフェへ取材に行く仕事ですよ。
カツセ
え?
スタッフ
猫カフェに、取材する、お仕事です。
カツセ
え……。

ぜったい行くー!!!!!!!!!!

ということで、今回は猫カフェ「ネコリパブリック東京御茶ノ水店」さんにやってまいりました。

なんでもこの店、ほかの猫カフェにはあまり見られない「ある取り組み」が注目を浴びて、数々のクラウドファンディングを成功させたり、2年間で店舗を7つに増やしたりしている名店なのだそうです

一体どんなお店なのか、そしてどのくらいモフモフな猫たちがいるのか、さっそくお邪魔して確かめてみようと思います!

手を洗って店内に入ると、はい! 猫だらけー!!!!!

この!!!!

癒し度の高さ!!

マジで!!!!

最高ーーッ!!!!

モフモフした毛を触っているだけで気持ちが浄化されていくので、仕事も白ビキニのお姉さんもどうでもよくなってきます。猫は最高。猫は天使。猫は神。

しかし、パっと見た限りでは普通の猫カフェと変わりないように思える店内。ネコリパブリックさんは、一体どんなところが他店と異なるのでしょうか。代表を務める河瀬麻花さんに話を聞いてみました。

かわいい猫たちに秘められた事実

カツセ
猫たち、本当に最高すぎます。めちゃくちゃ癒されました。でも、一見した限りでは、この店にあまり特徴的な部分は見られないような気がしたんです。この店、ほかの猫カフェと何が違うんですか?
河瀬
普通の猫カフェは、ペットショップから猫を買い取って経営しているところが多いですよね。でも、ここの猫たちは全員「保護猫」なんですよ。それも、子猫ではなく、1歳以上の成猫(せいびょう)を優先して預かっています。
カツセ
え、保護猫って、捨て猫だったり、もらい手がいなかったときに保健所に預けられたりする猫ですよね?
河瀬
そうですね。
カツセ
保護猫って、こんなに愛嬌よくてかわいいもんなんですか
河瀬
そうなんです。「保護猫」って聞くと、皆さん「病気を持ってるんじゃないか」とか「どこか傷があるんじゃないか」って心配されるんですけど、そんな子ばかりじゃないんですよ。
カツセ
僕も誤解していたかもしれないです。ここまできれいな子たちだとは思いませんでした。
河瀬
ここは猫カフェでありながら、里親探しの場でもあるんです。だから清潔感はもちろんのこと、できるだけかわいい状態で待っていられるようにしていますし、病気にならないように常に気をかけています。
カツセ
里親探しってことは、この子たち、連れて帰ることができるんですか?
河瀬
はい。審査があるのでその日のうちに連れて帰ることはできませんが、譲渡が決まれば、猫自体の受け渡しにお金が発生することもなく、里親となれます。
カツセ
(最高すぎるな、それ)
河瀬
保護猫の中でも、子猫はわりとすぐ譲渡先が決まるんですが、成猫はなかなか里親候補が現れないんですよ。だからこうやって触れ合う場を作ることで、その子の性格や相性を知ってもらったうえで、「飼いたい」と思ってくれる方が増えてくれたらいいなと思っています。
カツセ
一般的には子猫のほうがかわいいかもしれないですけど、実際に触れあった結果、相性が良い子の里親になれるって、どっちもハッピーな気がしますもんね。
河瀬
私の中で、ネコリパブリックは利益の追求よりも、社会を変えるためにやっているという意識があります。
カツセ
社会を変える……?
河瀬
いわゆる「殺処分問題」は猫好きの人たちだけの問題と思われがちなんですけど、実際は猫嫌いな人すらも関わっていかないと解決しない、立派な社会問題なんです。

最初は「猫かわいい~」ってだけの理由で、ここに来てもらっていい。でも、来てもらったら、ちょっとだけこの問題の爪あとが心に残って、そこからじわじわとその人を変えていくような、そんな場にしていきたいんですよね。

カツセ
なるほど。押し付けるわけではなく、じわじわと変えていく、というところが大切なんでしょうね。
河瀬
あと、猫は本来、複数で同じ場所に飼われることをストレスに感じる生き物なんです。
カツセ
え、じゃあ猫カフェって、実は猫にとってあまりいい環境ではない……?
河瀬
そうなんです。もともと縄張り意識が強く、犬みたいに群れを成す動物ではないので、一匹で過ごすのを好むんです。そういう意味では、今ここにいる子たちも決して幸せな状況ではなくて、それぞれちょっとずつストレスを抱えている。だから少しでも早く里親さんが見つかればいいと思って、日々見守っているんです。
カツセ
そう思うと、ただ「かわいい」ってだけでは見られなくなってきそうですね。
河瀬
それが狙いでもあるので、そう言っていただけるとうれしいですね。

厳しい譲渡ルールと、込められた想い

カツセ
ネコリパブリックさんは、2年間で7店舗まで増えたと聞いたのですが、今まで何頭くらい、もらい手が見つかったのでしょうか?
河瀬
約320頭です。
カツセ
じゃあ2日に1頭ペース? 頻繁にもらい手が見つかっているんですね!
河瀬
それでも、もらい手の審査はかなり厳重にやっている方だと思います。

里親希望者には「里親アンケート」を書いてもらうんですけど、これがA3用紙で3枚くらいあります。

カツセ
大手企業のエントリーシートみたいだ。
河瀬
そこには、飼育を希望している人がどういう職業なのか、どういう家族構成なのか、家は賃貸なのか、持ち家なのか。賃貸であれば、本当に「ペット可」の物件なのか確認して、今まで猫を飼ったことがあるかどうか、飼ったことがあるなら、どんなふうに死別したのかまで聞きます。
カツセ
めちゃくちゃ細かい!
河瀬
うちの猫たちは皆、過去に捨てられたり、虐待を受けたりしたことのある子たちだから、もう二度と悲しい想いをさせたくないんです。だから飼い主のプライベートにまでズカズカと踏み込んでいきます。結婚している人には「もしも2人が離婚したら、どちらが飼育の責任をとりますか?」とかまで、聞きます(笑)
カツセ
すごい。猫を人間の子どものように扱っている。
河瀬
そうですね。最後まで徹底的にシミュレーションして、譲渡する日には、ご自宅までお届けに行くんですよ。
カツセ
え! 自宅!?
河瀬
ご自宅がゴミ屋敷だったケースがあるんです。滅多にないですけど、そういうときはその場で断れるようにと思って、念には念をいれています。
カツセ
徹底されすぎている気もしますけど、そのくらいしないと何されるかわかんないですもんね……すごいな……。
カツセ
あと、先ほど、猫の譲渡料は発生しないと伺いましたが、どうやって収益を上げているんですか?
河瀬
避妊治療費やワクチン、血液検査など、この子たちが引き渡されるまでにかかった医療費の一部を里親さんに負担してもらっています。それでも、一律2万円ですが……。
カツセ
2万円じゃ赤字もいいところなんじゃないでしょうか……?
河瀬
あとは、猫を飼うときに必要なトイレだったり、ケージだったり、キャリーだったりをうちで買ってもらうようにしているのと、楽天市場で猫グッズを売った利益やカフェの入場料などでちょっとずつ売り上げを立てて、人件費と管理費を賄っています。

言われてみると店内には、アーティストや企業とコラボしたグッズもたくさん売られていた。これらの販売利益も、全て運営費にまわっているらしい(ちなみにデザインが超かわいい)。

猫たちの毛の模様をコピーした、オリジナルスマホケースも販売。


これで猫たちとおそろいになれる。愛が深い。


殺処分ゼロに向けて、僕らができること

カツセ
今後はどのような方向で進めていこうと考えているんですか?
河瀬
目標は47都道府県に店舗を持つことなんですけど、それぞれの地域で「やりたい」って手を挙げてくれる人と一緒にやっていきたいと思っています。全てが直営だと、毎日回っても1ヶ月じゃ回り切れないので(笑)
カツセ
確かにそうですね(笑)
河瀬
これまでの店舗も、ご縁があって猫屋敷をカフェ化したり、足りない資金をクラウドファンディング*1で補ったりして、増やしていくことができました。今後もそういった縁に恵まれるといいなと思っています。
楽天でも猫グッズを作るクラウドファンディングを実施中とのこと
【楽天市場】オリジナル猫助けカルタ
河瀬
あと、私はネコリパブリックを始めるずっと前から楽天市場で長年ECショップを運営していて、そのご縁から楽天市場主催の「楽天チャリティー」という企画に参加することになりました。
カツセ
じゃあ集まった寄付金で、また何かできるかもしれないんですね。
河瀬
今のところ、猫たちの「歯肉炎」の治療費に充てたいと考えています。多頭飼いされていた猫って、歯肉炎にかかりやすいんですよ。でも手術代が高いので、現時点では譲渡先の飼い主さんにお願いしてしまっている状況で。
カツセ
これだけたくさんの猫がいたら、全員治療してる経済的余裕は確かにないんでしょうけど、救ってあげられたらそれに越したことはないですもんね。
河瀬
そうですね。全ては猫がより快適に暮らすために、できることはなんでもしようと思っています。
カツセ
チャリティーがうまくいくように応援しています。ありがとうございました!

「かわいい」という気持ちひとつから

環境省の調べによると、猫の殺処分数は平成27年度で年間6万7,000頭に及ぶそうです。これでも以前と比べればかなり減ってきた方ですが、ネコリパブリックさんをはじめ、保護猫の殺処分ゼロを目標としている団体の努力は、今後も続いていきます。

この問題を「大変そうだね」「難しいよね」と蚊帳の外で言うことは簡単だと思いますが、この記事を読んだ方が少しでも「かわいい!」「癒し!!」「モフモフ!!!」という感情にプラスして、「何かしてみよう」と思ってくださったなら、幸いです。

そして、これは個人的に思ったことですが、テレビやインターネットを見ていると、さまざまなことに“重すぎる正義”が降りてきて、「あれはダメ、これもダメ」と禁止され、どんどん閉塞感が出てきているようにも思えます。ネコリパブリックさんのように「まずは楽しませる。そして、そこから学んでもらう」というお客さんを楽しませる姿勢を、今後も忘れずにいたいなと思いました。

皆さんもぜひ、まずは「猫ってかわいい!」っていう気持ちひとつで構いませんので、遊びに行ってみてください! 

それではっ!

楽天チャリティーとは

楽天市場でのお買い物で貯まる「楽天ポイント」を利用して、社会貢献活動を推進する団体に寄付できる取り組みです。
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【楽天市場】 楽天チャリティー|一年の終わりに、あなたの気持ちをかたちに

今回訪れたお店

ネコリパブリック東京御茶ノ水店
住所:文京区湯島3-1-9 CRANEビル4階
電話:03-5826-8920
営業時間:平日15:00〜20:00、祝日: 11:00〜18:00
定休日:木(木曜日が祝日の場合は営業)
ネコリパブリック

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著者:カツセマサヒコ (id:katsuse_m)

カツセマサヒコ

下北沢のライター・編集者。書く・話す・企画することを中心に活動中。
趣味はツイッターとスマホの充電。

Twitter:@katsuse_m

*1:楽天市場で実施しているクラウドファンディングで「楽しみながら猫助け!猫が助かる!ホゴネコかるたを作ろうプロジェクト」を実施中です。期間は2017年2月22日(水)まで。
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