それどこ

ネコがお気に召すのは? 5つのオモチャでネコのご機嫌をうかがってみた

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空前のネコブームである。

その結果、発売されるネコのオモチャの数も日に日に増えているようだ。多種多様なアイテムが、ネコたちのご機嫌をうかがうために開発されている。

楽天で見つけたオモチャで、
ネコたちのご機嫌をうかがってみる

それがこの記事のテーマである。

実験に協力してくれるのは我が家のネコたちである。総勢4匹。

名前は初音、影千代、セツシ、ミケシという。

しかし、どこの馬の骨かも分からない人間が飼っているネコの名前をいきなり4つ並べられても、「よし覚えよう!」と思う人間はいないだろう。

なので、この記事では4匹とも「ネコ」で統一しようと思う。そりゃそうですよね。

それでは実験開始である。


寿司


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まずは寿司のオモチャである。

私はイクラ・トロ・コハダの3つにしたが、種類は他にもあるようだ。

この寿司は、指で押すと「キュウ」という音が鳴る。これには驚きである。寿司屋でこんな寿司が出てきたら面喰らうだろう。寿司職人におまえの修行は何だったのかと問い詰めたくなる。

床に置いてみて、ネコたちの反応を見た。

まったくウケない。

認識して、においは嗅ぐが、遊ばずに通り過ぎていく。「ふーん」という感じ。数秒で飽きて去る。あまりにもドライな反応である。

せめて視線くらい向けてくれ。


結論:寿司はウケない


……と書こうと思ったんだが、投げてやるとウケた。

私の中に、「寿司はブン投げてはいけない(日本の伝統料理だから)」という先入観があったんだが、これを解除するとうまくいった。

オーバースローで寿司をブン投げると、ネコたちはピャーッと走って飛びついた。床に叩きつけるのも効果的で、先ほどまでの無関心が嘘のように夢中になっていた。

調子に乗った私は、アンダースローで投げてみたり、床に落ちたのを蹴飛ばしてみたり、壁に投げつけてみたりした。寿司職人が見れば激怒しそうな扱いだったが、ネコには非常にウケた。こいつらは伝統を知らない。

寿司を食う作法もなってないし。


結論:寿司はブン投げろ


キャットプレイハウス「飛行機」


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厚紙を組み立てて作る飛行機である。

うまくいけば、かなり良い写真が撮れそうだ。パッケージのような姿になってくれれば最高である。真顔でムッと乗り込んだネコに、「おまえ操縦できないだろ」とか言ってみたい。

しかし、組み立てに手間取った。

私があまり工作に慣れていないせいだろう。アメリカ製で説明書が英語なのも辛い。汗だくで作業するが、なかなか完成は近づかない。私は必死で頑張った。完成写真を参考にしながら試行錯誤である。

その時、信じがたいことが起きた。

作業中に乗り込まれたのである。

当然のようにくつろいでいる。未完成なのに。

これにはさすがに唖然とした。普通、いくらなんでも完成は待つものではないのか。こいつらにルールはないのか。何でもありなのか。

白いのは白いので、翼になる予定の厚紙に寝転がってるし。

「ヒンヤリ感が良いじゃん」という感じ。

2匹とも終の住処を見つけたかのような落ち着きぶりだったので、私は完成をあきらめた。

まだ部品が残っているが、これで終了である。

なんのこっちゃ分からん。

それが正直な感想だろうが、ネコ的には満足らしい。

一応、パッケージの写真と比較しておきたい。



まさに「理想と現実」という感じですね。



結論:飛行機は完成前に乗られる


コロコロボール


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コロコロである。

定番のオモチャである。食いつきは確実だろう。このコロコロというのは遊びはじめると一瞬でなくなる。冷蔵庫の下からほこりまみれのコロコロが見つかるなんてのは、ネコを飼っていると頻繁に起こることだ。

これは8個入りで、「キャットニップ」が付属していた。分かりやすく言えば、マタタビのようなものである。これをコロコロに振りかけて遊ばせてみろということだろう。

しかし、である。

ネコたちはコロコロを無視して、キャットニップのほうをガンガンに吸った。

結果、興奮による取っ組み合いがはじまった。

股に顔を突っこまれて絶叫である。

コロコロそっちのけで、低次元なバトルを展開させていた。酒を飲んでケンカする大人のようなものか。バッタンバッタンと間抜けな音を立てていた。うしろのほうにコロコロがむなしく転がっている。無視されるオモチャの悲哀よ。

何も生まない戦いがしばらく続いた。

その後、落ち着きを取り戻したネコたちの前にコロコロを置いてみたら、いちおう興味を示してくれた。

いちおう、である。

戦いを終えてゼイゼイ言っていたので、コロコロどころじゃなかったのかもしれない。


手は置くが、視線は別のところへ。

疲れてるし今は遊びたくない、でも所有権は主張しておきたい、ということか。


結論:付属のキャットニップがウケすぎた


フローリーキャット チーズ


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フローリーキャットである。

単3の乾電池3本で動くオモチャである。電源をいれると、ネズミの形をしたオモチャが出たり入ったりを繰り返す。

とうとう科学の力でネコを遊ばせるものが登場した。人間がいちいち物をブン投げたり、振ってやったりする必要もない。ほっておけば勝手に遊んでくれるということか。

床に設置し、電源を入れた。

ネズミのオモチャが動き出した。

以下、ネコたちの反応を連続写真でお楽しみください。

1匹ずつ増えていった。

そのまましばらく、フローリーキャットを囲んでいた。

激しく遊ぶわけでもなく、4匹で静かに見つめるだけ。

焚き火じゃないんだから。

たまに、炎に薪をくべるかのように、ネズミをチョイッとやっていた。

なんなんだ、この叙情的な光景は。科学はどこにいった。


結論:フローリーキャットは焚き火のようなウケかたをする


パーフェクトじゃらし


(ここに商品画像を入れるはずだった!)

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申し訳ない。

他と同じように商品の写真を載せるつもりだったんだが、このアイテムについては準備段階からネコの食いつきがすさまじく、「商品のパッケージを撮影する」という作業をスッ飛ばしてしまった。

というのも、うちのネコの中に、いわゆる「筋肉バカ」とでも呼ぶべきタイプがおり、こいつが普段からネコじゃらしに異常に執着している。ネコじゃらしのことになると我を忘れるのである。

なので開封作業中から、こうなっていた。

小型の猛獣である。

私の部屋着に平気で爪を立てている。もはや飼い主の尊厳など消え去っている。「さっさとソレをよこせ!」ということだろう。「このままじゃ殺される」とパニックになった私は、撮影を忘れてしまったわけだ。

開封後の写真はこれである。

すでに狙われている。怖すぎる。

モタモタしていると飼いネコに八つ裂きにされそうだったので、すぐに振ってやった。

もちろん食いつきは素晴らしかった。

素晴らしすぎるほどだった。

躍動感のある写真がたくさん撮れた。

正確に言うなら、躍動感しかない写真である。

躍動感のために他のすべてが犠牲になった写真。それが大量に撮れた。

今の4枚は、その中から厳選したものである。厳選してこれかよ、と思われるかもしれないが、私のパソコン内には白い影が躍動しているだけの、もっと意味の分からない写真が50枚ほどある。

さて、白ネコ(猛獣)はネコじゃらしの羽根の部分に食い付いた。

しかし、ミケネコは棒の部分が気になるようだった。

なんだか、はじめて普通にかわいい写真を出せた気がする。

「そういえばネコってかわいいんだった」と思い出した。

躍動する謎の影がネコなんだと思いはじめていた。妙な錯覚に陥っていた。

ネコはかわいいのだ。

基本的に、ネコはかわいい。

しかし、そうでない場合もある。

それは知っておいてほしい。

ということで、筋肉バカの白ネコには羽根が強烈にウケたし、ミケネコには棒の部分がウケた。

ちなみに、残りの2匹はずっとこんな感じだった。

体育の時間に、こうして見学してる生徒いましたよね。


結論:ネコじゃらしは一部の筋肉バカにウケる


実験終了

なんだかんだで、どのオモチャもウケた。

しかし、想定したウケ方をするとは限らなかった。ここが重要である。完成前の飛行機に乗りこまれたり、付属のキャットニップに興奮されたり、科学が生み出したはずの機械が焚き火あつかいされたり、想定外のことだらけで大変だった。これがネコのオモチャの世界の恐ろしさである。しかし、ウケるウケないで言うならば、とりあえず何でもウケる。そういう意味では、ネコはちょろいもんである。

どうしてもウケない時はブン投げてみましょう。寿司のように。それでは。

著者:上田啓太 (id:premier_amour)

上田啓太

京都在住のブロガー。1984年生まれ。 同居人女性やネコたちとの日々をつづったブログ「真顔日記」が人気。 ジモコロ、ITmediaでもコラム連載中。

ブログ:真顔日記 Twitter:@ueda_keita