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それどこ

北アルプス涸沢カールの紅葉「山とカメラのススメ」

日本有数の紅葉スポットである北アルプスの「涸沢カール」を舞台に、秋に訪れた際の紅葉レポートの他、テント泊や登山にレンズ交換式のカメラを携行することの魅力と携行方法、そして涸沢エリアのご飯スポットについてお伝えします

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こんにちは、登山とカメラとプログレッシヴロックが趣味のOKPです。

今回は日本有数の紅葉スポットである北アルプスの「涸沢カール」を舞台に、秋に訪れた際の紅葉レポートの他、テント泊や登山にレンズ交換式のカメラを携行することの魅力、そして涸沢エリアの「食」について、お伝えしていきたいと思います。

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6時間歩かなければ見ることができない涸沢カールの紅葉

涸沢カールは長野県松本市、北アルプスの中腹にある広大なカール(氷河圏谷:氷河が削って生まれた広い谷)です。標高2000m台に広がる涸沢カールは、北アルプスの名峰“穂高岳”(北穂高、涸沢岳、奥穂高岳など)への拠点としてもおなじみですが、秋にはカール一面に広がる美しい紅葉を楽しむために、全国各地から多くの登山客や写真愛好家が訪れます。

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そんな涸沢カールにたどり着くには、マイカー規制された上高地のバスターミナルから緩やかなハイキングコースを3時間弱、その後は本格的な登山道に入り、合計6時間近くを歩く必要があります。そんな苦労をしてまで見たくなる北アルプスの紅葉とは、一体どのようなものでしょう?

* *

今回私が訪れたのは10月初旬。上高地から徐々に紅葉の気配は感じられましたが、本当の見所は横尾を過ぎ、本谷橋という橋を渡り、本格的な登坂に入ってからになります。

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ナナカマドの赤やオレンジ、ダケカンバの黄色といった美しい色彩が、抜けるような青空をバックに次々と視界に飛び込んできます。登坂の疲れもこの美しい木々を見れば一発で吹き飛びます。

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そして視界が開けると手前には紅葉、その奥には雄大な穂高連峰の姿が。ここまで来れば目指す涸沢カールまであとひと息です。

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広大な涸沢カールには広範囲に渡って色とりどりの紅葉が広がっています。中央に見えるのが涸沢ヒュッテ(山小屋)。ヒュッテより上の紅葉はピークを過ぎていますが、紅葉は標高の高い方から徐々に色づきながら下りていくので、ヒュッテより下の紅葉はまさに見頃を迎えていました。

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涸沢ヒュッテの入口付近ではダケカンバの黄葉が、登山客を迎え入れてくれます。鮮やかな赤やオレンジ、黄色の中で、一部に残る緑がまたいいアクセントになっているのですよね。

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涸沢ヒュッテ横のナナカマドは絶好の撮影スポットになっていて、常に誰かが三脚を立てていたり、次々に記念撮影をする人たちでにぎわっています。

涸沢カールのモルゲンロート

「モルゲンロート」とはドイツ語に由来する登山用語で、山肌を朝日が赤く照らす朝焼けのことです。涸沢カールから仰ぎ見る穂高連峰の山に、日の出から30分程遅れて朝日が差すと、得も言われぬ幻想的な光のグラデーションが広がります。

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この光景を見られるのも、上高地から6時間歩いてきた人のみのご褒美。そして、多くの登山客がこのモルゲンロートを眺めてから、奥穂高、北穂高といった名峰へ向けて出発していくのです(中には日の出前に出発する気の早い登山客もいます)。

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モルゲンロートはどの季節でも見ることができますが、紅葉と朝焼けの赤やオレンジが相まってのこの色彩は、この季節ならではかもしれませんね。

* *

荷物は増えるけど楽しいテント泊

涸沢カールには涸沢ヒュッテ、涸沢小屋という2軒の山小屋がありますが、どちらも紅葉シーズンには多くの登山客、観光客で混み合います。週末前後には1枚の布団を2人、3人で使う羽目になることも当たり前。そこで紹介したいのが「テント泊」です。

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もちろん山では好き勝手な場所でテントを張ることは御法度なので、決められたテント場で所定の料金を払い、テントを張ることになります。紅葉最盛期の涸沢のテント場には数百張りという多くのテントが立て込むこととなりますが、テントの中に入ってしまえば自分だけのプライベートな空間です。それに、山の中に広がるカラフルなテント村に加わる非日常感は、なかなか他では味わえません。

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山岳テントはキャンプなどで使われる居住性を重視したテントとは違い、1〜2人用で1.5kg前後と非常に軽量に作られていますが、この時期のテント泊は朝晩の冷え込みに備えて、保温性の高いシュラフ(寝袋)やダウンなどの防寒着も必要になるため、山小屋泊に比べてるとかなり荷物が増えてしまいます。だいたいテント泊の荷物は12〜15kg前後。人によっては山小屋泊の倍近い重さの荷物を背負って、6時間の道のりを歩いてこなければなりません。

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それでも、その苦労を補ってもテント泊の魅力が余りあることは、このたくさんのテントを見れば分かっていただけるかと思います。さらにテント泊ならではの山での楽しみといえば……

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そう、日が暮れたらテントの入口を開けて、シュラフにくるまったまま寝転がれば、満天の星空を心ゆくまで眺めることもできます。この写真は実際にテント内の枕元にカメラを置いて撮ったもの。頭上を流れる天の川はいつまで見ていても飽きませんし、一晩に何度も流れ星を目撃することができるかもしれません。

* *

山でレンズ交換式カメラを使う魅力、その携行方法は?

これだけの絶景を楽しめる涸沢カールには多くの写真好きがやってきます。特にこの時期は、涸沢のあちこちで立派な三脚に大きな一眼レフカメラを構えた撮影者の姿を見ることができます。皆さん、重たいカメラ機材を一生懸命運んできたのでしょう。

最近はスマホやコンデジでも綺麗な写真が撮れるようになりましたが、ダイナミックレンジの広い写真や、画像の隅々まで解像感の高い写真、朝晩など光量が少ない時間帯の撮影、明るいレンズで背景をボカすといった表現は、やはり撮像センサーの大きな「レンズ交換式カメラ(一眼レフやミラーレス一眼)」の方が圧倒的に有利です。

また、レンズを交換することで超広角や魚眼といった特殊な画角の写真を撮れることも、レンズ交換式カメラならではでしょう。

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こちらは簡易的な魚眼レンズを使って、通常の広角レンズ以上に広い範囲を切り取ってみました。マイクロフォーサーズ(レンズ交換式カメラの共通規格の1つ)のカメラを使っているなら、ポケットにも忍ばせておける小さなボディキャップレンズは、荷物を減らしたい登山のお供としても最適です。
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行動中にもカメラをすぐ取り出せる携行スタイル

私は三脚を使いじっくり腰を据えて写真を撮るよりも、歩きながらの気軽なスナップが好き。使用しているカメラはミラーレスカメラのオリンパス「OM-D E-M1」です。このカメラは砂埃や水しぶきにも強い“防塵防滴”というアウトドア向きの設計がされていますが、ミラーレスカメラにしては大きめで、小〜中型の一眼レフカメラと同等のサイズ、重量があります。

このような、かさばるカメラをどうやって携行するのか……私は行動中にも頻繁にカメラを使いたいので、次のようなカメラバッグをザック(リュックサック)の前面に取り付けています。

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私はパーゴワークスの「フォーカス」というバッグを使っているのですが、これは専用ベルトでザックの肩ベルトに取り付けるタイプです。ワンタッチでバッグを付け外しすることが可能。また、「トップローディング式」と呼ばれるカメラバッグを、カラビナなどを工夫してやはりザックのベルトにぶら下げて使うことも多いです。私が使っているのはロープロの「トップローダーズーム」というバッグです。

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このトップローディング式のバッグには専用のハーネスもあるので、直接体の前面にバッグを取り付けることも可能です。また、これら2種類のカメラバッグにはレインカバーが付属しているので突然の雨対策も万全です。
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その他、ザックのショルダーベルトにカメラを直接取り付ける、カメラホルスター(バックパックホルスター)という方式もあり、私が愛用しているのは「b-grip UNO」というミラーレスカメラ用の小型ホルスターです。
http://www.blackfalcon.jp/b-grip/

私は登る山やコース、荷物の量によってこれらのカメラバッグやカメラホルスターを使い分けることにしています。いずれの携行方法もそれぞれに利点がありますので、自分に合ったカメラの携行スタイルを探してみるとよいでしょう。

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涸沢エリアの小屋グルメを満喫する(カレー多め)

たっぷり山道を歩いた後には、カップラーメンもインスタントコーヒーも平地より美味しく感じてしまうのが山の魅力のひとつ。テント泊ならガスコンロで自炊を楽しむのもいいですが、荷物を軽くしたいならば山小屋などの軽食*1を積極的に利用する方法もあります(とはいえ最低限の非常食、行動食はきちんと携帯しましょう)。

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北アルプスエリアの中でも、上高地から涸沢にかけては観光地的な側面もあるせいか、かなり「食」が充実しています。有名なのが涸沢ヒュッテの「おでん」や涸沢小屋の「もつ煮込み」。涸沢ヒュッテのテラスから穂高の山々と紅葉を眺めながらいただく「生ビール・おでんセット」は最高の贅沢です。

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標高は2300m、マムート特製ビアジョッキで飲む生ビールは格別です! 山に囲まれた涸沢カールは日が山陰に沈むのが早く、太陽が隠れると一気に冷え込みます。冷たいビールを楽しみたいならば、できればお昼前後には涸沢に到着できるスケジュールで行動したいところです。

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北穂高岳に登ってきた帰りに涸沢小屋でビールともつ煮込みを頂きました。疲れた体にビールの苦みと温かいもつ煮が染み渡ります。

そんな北穂高岳の山頂直下にある北穂高小屋は、3000mを超える高度にあるとは思えないくらいに、設備も食事も充実した山小屋。涸沢カールを見下ろす展望テラスの他、山小屋風の(というか山小屋ですが)お洒落な食堂でも軽食を頂くことができます。

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大きな豚肉がゴロゴロと入ったカレーライスは800円という親切価格! ルーは甘く優しい味の昔ながらのカレーライスです。その他、丼物などのメニューも充実。

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さらに北穂高小屋では本格的なエスプレッソコーヒーやホットミルクもいただけます。オリジナルの「北ホ」ロゴが入った食器が素敵ですね。

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カレーライスといえば、涸沢ヒュッテのビーフカレーも有名です。じっくり煮込まれて、ほろほろに崩れた牛肉がとけこんだカレーは少し辛口な味付け。小屋ごとにカレーの味にも個性があって楽しいです。

今回のカレートリロジーの最後を飾るのは、下山の際に立ち寄った徳沢園「みちくさ食堂」のカレーライス。徳沢は観光地である上高地と、登山エリアの北アルプスをつなぐ中継点のような場所です。北アルプスから下りてきた登山客が最初に“下界感”を感じるのが、この徳沢園ではないでしょうか。

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角煮のような大きな豚バラ肉の入ったカレーは、もちろん「みちくさ食堂」の人気メニューです。

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その他、野沢菜チャーハンや独特の出汁が美味しい蕎麦うどんも徳沢園のオススメメニュー。もしかしたら、徳沢園のカレーには「蕎麦屋のカレー」的な出汁が効いているのかも?

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登山やハイキングはくれぐれも計画的に

以上、やや駆け足ではありましたが、北アルプス涸沢カールを舞台に紅葉とモルゲンロート、そしてテント泊やカメラ、山ご飯の魅力を簡単に紹介させていただきました。実は私、カメラも登山もまだまだ初心者。毎回が試行錯誤ではありますが、皆様にその魅力が少しでも伝わりましたら幸いです。

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また、いくら道具や周辺設備が整ったとはいえ、登山はあくまで自然が相手のレジャー。急な天候の変化もありますし、特に写真撮影を楽しみながらの山歩きとなれば、コースタイム以上に時間がかかることもあるでしょう。

くれぐれも自分の体力、能力を冷静に判断した上で、事前の計画をしっかり立てて装備を整え、所定の場所に登山届けを提出してから山レジャーを楽しんでください。

著者:OKP (id:OKP)

OKP

アウトドアと音楽を愛するアラフォーおっさん。紙媒体の編集者から主夫(無職)に華麗なる転身を遂げたばかり。東京の多摩で料理作ったり写真撮ったりしてます。

ブログ:I AM A DOG Twitter:https://twitter.com/iamadog_okp

*1:軽食でなく山小屋の宿泊者用の食事を、別料金で食べることができる小屋もありますが、今回はあくまで売店の軽食のお話です。

社会的責任[CSR]